佰弐 ページ7
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「Hey nice guy . 」
「E組の教師が何の用でしょうか」
旧校舎とは打って変わった清掃の行き届いた白く清潔な廊下に、女教師は高層階の開いている窓のサッシに腰掛けて後ろから生徒会長に声を掛けた。
E組の女子達に華ノ衣の事を聞き回って、彼女の数多なる男の影の噂がある中で取り分け目立ったのは彼 ── 浅野学秀だった。
書類を小脇に挟んだ浅野は面倒臭そうに、イリーナの方に向き直る。あくまでも教師は自分より目上の人間だ、と判断を下したからだ。
「ふぅん。そこそこな顔ね」
「要件はそれだけですか？僕は戯言に構ってる程、暇じゃないので」
「あぁ、ちょっと待ちなさい。華ノ衣Aの事であんたから話が聞きたいのよ」
E組の教師の口から彼女の名前が出た途端、彼は呆れたように溜息を吐いた。
「生憎ですが、E組に行った落ちこぼれに今更興味は湧きませんね」
「酷い事言うわね。仮にも元クラスメイトでしょうに」
「 " 元 " なだけで、特別思入れなんてしませんよ」
「あんた達、仲が良かったって聞いたけど？」
「あぁ、多少は機知に富んだ奴でしたがね。でもあいつが勝手に堕ちた。それだけの話です」
言い切るような形で一方的に話を終えた彼は、思考に夢中になる英会話教師に微塵も意識を傾けようとしない。
教師をその場に置いて行くようにオレンジ色に染まるウレタン樹脂を突っ切って行こうとする手前、その女は飛んでもない物を声にした。
「Aとキスはもう済んでるの？」
「は？」
「ませガキは嫌いじゃないわ。その反応、図星ね」
「幾ら、立ち位置が有利だからとは言え、所詮E組な事忘れてませんよね」
「大人の私をどうこう出来るの？」
「僕が出て行け、と言えば貴方は強制的に排除される」
そう言った彼は支配者の顔になっていて、ここでの絶対王政を思い出した教師ははいはい、と宥めるように少し余裕を見せながら浅野に手を振った。
「今度は時間がある時に来るわ。Aも私を待っている事でしょうし」
「いいえ。その必要はありませんよ。少し着いてきて貰えますか？」
「あんた、どう言う風の吹き回し？」
「用さえ無くなれば、貴方が来る正当な理由が無くなるでしょう。華ノ衣の私物が生徒会室に残っていて迷惑しているんですよ」
それがあると嫌でも顔を思い出してしまいますからね、と彼は何処か悔しそうだった。
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ハバネロ(プロフ) - うさぎさん» 私も好きです！！(*´-`*) 練りに練ってめちゃくちゃ頭使っている小説なので、褒めて貰えてお涙チョチョギレです！どうぞ最後まで楽しんで行って下さいませ。 (2020年4月3日 0時) (
レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです！！！！！最近のお話はますますおもしろくなってきて、更新が凄く楽しみです。これからも応援しています！ (2020年4月2日 23時) (レス) id: d0074b3142 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 偽善少女さん» コメントありがとうございます！^^ いよいよこのお話も佳境に入って来ました！最後まで見届けて頂けるととても嬉しいです！ (2020年3月25日 0時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
偽善少女(プロフ) - すごく面白いです！！次のお話が楽しみです！頑張ってください！ (2020年3月24日 3時) (レス) id: 04840ecaec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハバネロ | 作成日時：2020年2月4日 19時
