佰壱 ページ6
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『えぇ、良いわ。
……とでも私が言うと思ったのかしら？』
歩み寄って来た人間を馬鹿にするように彼女は口元に手を覆わせてフフフッ、と目の前の男を大袈裟に笑った。
『貴方って確か、そこそこに出来た頭だった筈よね？私に聞かずして考えればすぐに分かる事でしょうに』
彼女のその言葉を引き金に苛立った彼は机に腰掛けたままドンッ、と華ノ衣の真横の壁に出入口を封じるように足を思いっ切り打ち付けた。
「ハハッ。あんたって相当な筋金入りだよね。思わず手出す所だったよ」
鋭い眼光をした彼の硬く握られた拳を見た華ノ衣は気に食わないのなら殴れば良いじゃない、と暴力を促し出す。
『別に下臈の私を殴った所で誰も貴方を咎めやしないわ。顔だと痕が残るから、腹の辺りだと丁度良いんじゃないかしら？』
「何？俺にわざわざ殴らせようとしてんの？問題起こすの本当に好きだよね。言っとくけど、面倒事は御免だから」
『釣れないわね』
「あんたは一体何がしたいわけ？態と人から喧嘩を買うような事ばっかしてさ、女王様気取りがしたいのかと思えば、急に自分の地位下げ出すし、華ノ衣さんの行動って矛盾ばっかだね」
『貴方が知る由は無いわ。友達でも何でも無い赤の他人の事なんて興味無いでしょう？』
「ただの赤の他人だったらね」
『どう言う意味かしら？』
彼女が取り巻きを含めた他人に興味を示さないのと同じで、ここに居る輩は好意的に自分とお近付きになろうとするものを持ち合わせていないと思っていたが、どうやら見当違いだったらしい。
彼は華ノ衣に窓の外を見てみなよ、と言うもので、彼女は渋々脇目で校舎の窓に映る景色を見た。大勢の人間が心配気にこちらを見ていて、いつの間に、と華ノ衣は口零す。
「あんたはもう、これだけの人間を巻き込んでるんだ。償いをするだけじゃ事足りないんだよ。義務だと思って、ここに来た経緯を全部話してくんないかな？」
『私の全てを知ってどうするおつもり？弱味を握って脅して、今までの腹癒せに嫌がらせでもする気でしょう？』
「安心しなよ。どっかの誰かさんみたいに刃物で情報吐かせようとはしないから」
『私を脅すおつもりは無い、と？』
「最初からそう言ってんじゃん」
彼女は貴方達のような愚民が考える事は私には到底理解が及ばないわ、と教卓の前に足を運んで生徒達を見渡すように席に着いた。
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ハバネロ(プロフ) - うさぎさん» 私も好きです！！(*´-`*) 練りに練ってめちゃくちゃ頭使っている小説なので、褒めて貰えてお涙チョチョギレです！どうぞ最後まで楽しんで行って下さいませ。 (2020年4月3日 0時) (
レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです！！！！！最近のお話はますますおもしろくなってきて、更新が凄く楽しみです。これからも応援しています！ (2020年4月2日 23時) (レス) id: d0074b3142 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 偽善少女さん» コメントありがとうございます！^^ いよいよこのお話も佳境に入って来ました！最後まで見届けて頂けるととても嬉しいです！ (2020年3月25日 0時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
偽善少女(プロフ) - すごく面白いです！！次のお話が楽しみです！頑張ってください！ (2020年3月24日 3時) (レス) id: 04840ecaec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハバネロ | 作成日時：2020年2月4日 19時
