【冨岡義勇】鬼は内、福は外

豆七粒 ページ8

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私が冨岡さんに一方的に話しながら、お館様の屋敷に向かっている為、ほとんど独り言みたいに聞こえてしまうのも仕方が無い事だと思う


しかし、ここでめげては彼を好きになる資格が無いのと同等だ





『冨岡さんの女性のタイプって何ですか』


「……」


『デスヨネ〜』





んー、今日も無視かぁ


失礼な人ですね


あ、失礼と言えば、これは人の名前を聞く前にまずお前が名乗れってやつと同じだね！失敬失敬！





『えっと私はー、色白で〜、イケメンで〜、長髪が似合う人で〜、半々羽織を着こなしちゃうような人ですかね！』


※訳:貴方です





特定の人物を表すような告白紛いな私の言葉に一つも顔色を変えず、取り分け何か言ってくれる訳でも無いので、酷い仕打ちにあったような気持ちにさせられる





少しくらい動揺をしてくれたって良いじゃない(プンスコ)


こういう時の冨岡さんって冷たいよね





悲しくて項垂れていると、彼は遅れたタイミングで口を開いた





「それは俺では無いな」


『えっ』


(嘘だよね？まんま冨岡さんなんだけど)


「俺は顔が整っている訳でも無い。半々羽織を着こなせている訳でも無い」


『自己肯定感ひっく！』





その後も否定の言葉は続いて私は困惑していた





なんでこういう時だけめちゃくちゃ喋ってくれるの！？


嬉しい筈だけど、あんまり有難くないよ！





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