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そう言えば……
さっきの話で私には一つ気になることがある
『ねぇ、莉桜たん』
「なーにー。Aたん」
面倒くさそうにカフェオレのパックにストローを刺して、それを咥える莉桜
莉桜は昔っからの友達で私のこと何でも知ってる訳だけど……
『何で私が浅野くんに付き合ってあげてること知ってるの?』
「その言い方だと、本当に交際してるみたいだよ」
『ニホンゴムズカシイ』
そう目を泳がせていると、「私その場に居たから」と爆弾発言をする莉桜
思わず私は目を丸くする
『え。いつから居たの?』
「浅野が背後から抱きついてる辺りから見てた」
『それ、最初からって言うんだよ!』
「じゃあ、最初から最後まで見てた。一部始終を隈無く隅から隅まで。バックハグからの顎クイからのキスまでぜ〜んぶ」
『うがぁぁあっ!!辞めろおおお!莉桜、お前もうそれ以上喋るな!』
そう言って、お箸を持った手を振りかざすと何だか頭に重みを感じ
上を見上げると、赤羽くんが私の頭に顎を置いていた
ついでにお箸に挟んでいた卵焼きも消えていた
「ふぅん。栗山さんは卵焼きに出汁を入れるんだね」
『勝手に食うな!』
「あ、業聞いてよ。Aったら浅野の奴にキ『お前は、勝手に喋るな!』
何で私の周りってこんなに勝手な人が多いの
もうやだ
やけになってお弁当を持ち上げて、ご飯をかき込む
「「色気ゼロだね」」
『黙らっしゃい!』
*
教室で三人でギャーギャーやっていると、同じクラスの子が声を掛けてきた
「く、栗山さんっ」
『どうしたの?』
「あの、生徒会長が栗山さんを呼んで来てって」
浅野くんが?
教室の入り口の方に目を向けると、かなり疲れ切った様子の浅野くんがこっちを睨んでいた
あの感じだと、多分十さん絡みだろう
もぅ!お弁当の最中だったのに!と頬を膨らませて席を立とうとすると、赤羽くんにそれを阻まれる
「どこに行く気?」
『浅野くんの所です』
「会議の放送鳴ってないじゃん。俺の許可無く他の所行かないでくれる?」
『だったら、行かせて下さい』
「やだ」
ふてくされた子供のような返事に、少々苛立ちを覚える
『どうして浅野くんの所に行っちゃダメなんですか』
「俺が嫌だから」
『何ですかそれ。理由になってません。私行きますね』
そう言って赤羽くんの元を離れようとしたけど……
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ハバネロ(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます!(*´ ∨`)とにかく明るくて、馬鹿っぽい女の子を書きたかったのでそのように言って貰えて良かったです!現在パート3まで出ているので是非そちらも読んでみて下さいね^^ (2019年6月18日 22時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - 主人公がとってもおもしろいくて、私大好きです、もちろんカルマ君も大好きです、これからも応援してます! (2019年6月18日 13時) (レス) id: aedff0aee4 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - あんな、ケンカを売るような言い方でしたのに、許して頂いてありがとうございます。 これからも、この小説を楽しみにさせていただきます (2019年5月27日 8時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 鶴さん» いえいえ大丈夫です(*´-`*)この件に関して鶴さんが責任を追う必要はございませんのでご安心下さい。今後このような事態を起こさない為にもしっかり対応の方をさせて頂きますので、いつも通り作品を楽しんで下されは幸いです(*´ ∨`) (2019年5月26日 18時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - 作者様私のコメントも不快でしたり、誤解を招く可能性がありました不快にさせてしまいましたら大変申し訳ありません (2019年5月26日 13時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年5月17日 1時