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結城「どうした…」
佐久間「…っ」
神永「いつものゲームですよ…ただ佐久間さんが納得できないと…」
佐久間「別に勝ち負けがどうこう言ってるんじゃない…お前たちのやり方が卑怯だと言ってるんだ!!」
結城「勝負をするなら正々堂々と…か、ではこいつらが種明かしをしていなかったら果たして貴様は今と同じことを言っていたか」
佐久間「…」
結城「それが今の日本の姿と言うことだ」
佐久間「…!!どういうことでしょうか?」
結城「…ワシントンだ、テーブルの上を国際政治の舞台に置き変えてみろ。情報が筒抜けならゲームに勝てる訳がない…先年ワシントンで行われた軍縮会議の時も日本も日本がそうであった様に…あの時テーブルについた他国のプレイヤーたちが日本が最大限何処まで譲歩するつもりがあるのか予め知っていたんだ…見せ掛けのルールに縛られていた日本は、実際行われていたゲームの本質にすら気づいていなかった。…忘れるなここはスパイ養成学校だこの連中はここを出たあと世界各地に散らばって自らを見えない存在としなければならない…10年、20年…あるいはもっと長く見知らぬ土地にたった一人で留まり、その地に溶け込まなければならない。見えない存在となって、その国の情報を集め本国に送る仕事に従事することになる。それがどんな生活なのか貴様に想像できるか…」
佐久間「…」
結城「諸君に未来に待っているのは、真っ黒な孤独だ…」
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作者名:Harukiorange | 作成日時:2017年3月30日 17時