検索窓
今日:8 hit、昨日:4 hit、合計:27,598 hit

ページ14

.




_ じゃあ条件を付けらァ


_ ちゃんと保護者の了承を得て来い。






そんなの簡単に決まっている。


だって


相手は私を迷惑だと思っているんだから





迷惑な私は真選組に要らない。


すぐに了承を貰えるはず。





私は荷造りを始めた。






「何してんだ?」

『住まいが見つかったんです』


「…何処だ」






昨日ぶりの土方さんに会う。



いつも通りの土方さんで


なんだ全然楽しくない。





『万事屋さんのとこに住まわせてもらうんです』

『じゃ、お世話になりました』






そう冷たく言い捨てて、


この部屋を出ようとすれば、



腕をグイッと掴まれた。





「お前は普通の住まいを探すことは出来ねェのか」

『私にとったら万事屋(あそこ)も普通の住まいですが。』



「とんだ馬鹿だな、テメーは」

『いいでしょ、別に私が何処に住もうが。』





このセリフを吐いた瞬間、


ガッと私の頬を掴まれた。




振動で、


トシの咥えている煙草の灰が、


私の頬に少し触れ落ちていく。





熱くて、


痛くて、


今すぐに怒りたい。





だけど、


怒れない。





それは、


私の頬を掴んでいる鬼の顔が


もの凄く怖かったから。






「お前、俺のこと好きだ言ったよなァ」

「なのになんだ?他の男の何処に住むってのか?」



『別に関係ないでしょ。』

『貴方は餓鬼に興味はないんでしょ?』






昨日も言われた。



“ 俺ァお前みてェな餓鬼に興味ねェよ ”



あの日と一言一句変わらない、


同じ言葉を伝えられたのだ。






「それとこれとは話が別だ」

『どこが別なのよ』



「A、」





いきなりの名前呼びに、


ギュッと心臓が掴まれた感覚になる。






「あまり心配させんな」





鋭い眼付きのまま、


鬼がそう言う。






『別に心配してって頼んでない』

「そういうことじゃねェんだよ」



『じゃあどういうことよ!』

『ちゃんと言ってくれなきゃ分かんない!』





私も負けじと鬼に向かって吠える。


すると、


目の前の鬼の顔が少し歪んだ。






「今のテメーは俺の知ってるテメーじゃねェ」

「餓鬼のお前が無理に大人になろうとしてるようで」


「見てて心配になんだよ」






私の心を丸裸にされたみたいで


なんだか恥ずかしい。



それに、


私を見てくれていて、嬉しい。




だけど


ここで引くわけにもいかない。






『そんなのトシの勝手な思い込みでしょ』






.

こじらせふたり→←万事屋さん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
171人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 沖田総悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

結音(プロフ) - 早く続きみたいです! (2020年8月31日 22時) (レス) id: 7ba217637d (このIDを非表示/違反報告)
愛望(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!!続き気になります!頑張ってください! (2020年8月16日 22時) (レス) id: 30b22dab9f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あー | 作成日時:2020年8月4日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。