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8.猫として?人として? ページ8

諸「なぁ………その、助けてくれたのは

とても有り難いんだが…正直
猫又とか言われても……信じられない」




面と向かって言われた時は
なんだろうと思ったけれどやっぱりかぁ


私は温くなったココアを飲むと
机の上におく




『……諸ちゃん…なら証拠を見せてあげる♪』



諸「え?」





私は片手で印を結ぶと白い煙が
周りを包んでいく




そして………目の前に現れたのは大きな猫





そして特徴的なのは………


二つになっているしっぽ




『…ふふん♪ど〜だぁ〜!

これが平安の猫又だよ!』




あれ?呆然としてる………ありゃりゃ

人の加減なんてわからないよ?




取り敢えずしっぽで叩くと
はっと意識をこちらに戻した




諸「本物………なんだよな?」




『……むぅ………

だ〜か〜ら〜!本物だってば!』



これには僕も怒るよ?



僕は溜め息を溢して人の姿に戻ると
信じがたいが信じると言ってもらって

ほっと安心




『…で、君はかげながら

彼の協力、サポートをしていきたいと……』



諸「あぁ………」





『………ふ〜ん………ま、良いんじゃない?

他ならぬ諸ちゃんの頼みだから♪』




諸ちゃんの為なら


火の中


水の中



どんな事だってやってみせるよ





諸「なあ………どうして其処まで

親切にしてくれるんだ?」





『………う〜ん………恩返しだよ


昔、助けてくれたから』






諸「昔?」





私は優しく笑い諸ちゃんを
ゆっくりと寝かせる







まだ思い出さなくていいんだよ






人は脆い







すぐに過去の栄光にすがり




嫌な記憶を言い訳にする








だから………


過去なんて思い出さなくていいんだよ









君は未来ある子なんだから









『………そのまま後ろを振り返らず

まっすぐ進んでね』

9.パトロール→←7.諸ちゃんとは?



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作者名:宵月葵 x他2人 | 作成日時:2019年2月24日 13時

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