64.福江姉 ページ16
『………た、ただいま〜…』
私がそっと扉を開けてそう言うと
案の定福江は泣きながら抱き付いてきた
やっぱり福江はタックルしたら
駄目だよ…
「どうも始めまして!鳳凰堂の
女将、東雲福江って言います!宜しく」
コ「あれ?でも本店って此処なのに
どうして名前が違うの?」
『それは此方が本来の名前だからだよ
元々鳳凰堂って名前でしていたんだけど
東都では馴染めないかなって感じて
東都では東雲堂にしたんだ』
「それはそうと!今まで音信不通で
何してたんや!?
突然帰ってきたと思えばいきなり
『明日から東都でお店するから
此処を任せるね』っていったり
『明日からこの子此処で
働かせてあげてね』って言ってくるし!
一体、どうして東都で店を開いたん?
なんの目的や?」
そんなに前のめりに言わなくても……と
苦笑いはするけれどやはり
ちゃんと説明した方がいいかなと
思って私と福江だけ二階に移動した
-二階-
コトッ
「それで?東都では何をしてたんや?」
『………お母さん達を殺した犯人さんを
見つける為に向こうに行ったの
それにお父さんの後輩さんも沢山
東都で働いていたから………』
「それで?犯人はわかったん?」
『わかったけれど………その犯人は
数年ほど前に…拘置所内で…』
「………………そっか」
『…犯人は…ちゃんと償いはしてたよ
でも……奪わないで欲しかった
大切な家族達を…
もう犯人は捕まって、罪を償って……
なのに可笑しいよね…
どうしてかな……
…どうしてこんなに………っ…
悔しいのかなぁっ』
「………………A」
泣いていると突然抱き締められて
優しく声をかけられた
『ふかえぇ………っ……』
「もう……ほんまに世話が焼ける子やね」
『…うぅ……っあぁ……』
-数分後-
「泣き止んだね
じゃあこの後は観光やな?
……ほ〜ら、スマイルスマイル♪
泣いていたらお母さんらも悲しみはるよ」
『………そうだね………うん』
「じゃあ暫く休んでてね」
着物の裾を掴み止める
『………あの……ありがとう、福江姉』
「うん、どういたしまして」
「(あの子は何でも抱え込みすぎや
だから………相当苦しかったんやろ
誰か………あの子の声に気付いて
寄り添ってあげて)」
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宵月葵(プロフ) - リクエストありがとうございます!勿論私なりに書かせて頂きます! (2019年3月22日 12時) (レス) id: e14937e55f (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - リクエストさせてもらっても良いですか?夢主が黒の組織にさらわれてしまって、それを知ってしまった公安組に助けてもらうのは出来ますか? (2019年3月22日 8時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 宵月葵さん» このあとどうなるかな?お菓子の採点はどう決めるのか気になります!続き頑張って (2019年3月14日 20時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
宵月葵(プロフ) - ようやく告白させる事ができて私もホットしてます!これからも宜しくお願いします! (2019年3月9日 17時) (レス) id: d70884df7e (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 告白したぁ♪♪♪おめでとう!! (2019年3月9日 17時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵月葵 | 作成日時:2019年1月22日 4時