【芥川龍之介】語彙力のない私が文豪世界へトリップした【文スト】

２４話 ページ26

「_______つまり、こいつの異能力はなんなんだ？」

「空気を操る力なのかえ？」

マフィアの本拠地でお馴染みのマフィアメンバーが議論してる。
気まずい。


「なァ、一寸やってみてくれねぇか？」

「えっあっはい……」

……異能力:孤児の赤い靴


「………………あれ？」

発動しない。

「異能力:孤児の赤い靴！…………んん？」

なにこれ。
水の上でしか発動しないの？


「もう！なによこれ！発動って言ってるじゃな……きゃあ！？」

凄まじい勢いで体が真上に吹っ飛んだ。

どさっと鈍い音を立てて落ちる。

「！？！？、な、なにっ？」

何が起きたの！？

「成る程な」

こちらを見て、中也さんが納得する。
なにも成る程くないんだけど。

「手前はあれだ。異能力を制御出来ねぇんだな」

「……制御できない？」

「そ。基本異能力の使い始めってのは誰だって力を使いこなせずに暴走させたり不発させたりする。今の手前みたいにな」

「見た感じだと空気というより、浮く力。浮力を操っているように見えるのぅ」

ふ、浮力？
あーなんか物理でやったようなやらなかったような、そんな感じのディスタンス。

なにをいってるのか？私にもわからない。

「ボールが水に浮くときは上からかかる重力と下から押し上げる浮力が釣り合っているときだ」

広津さんが静かに言う。

「なに、似た者同士だ。中原くんに使い方を教えてもらってはどうかね？」

「そうだのぅ。もしかしたらその靴で触れたものの浮力を操れたり、オーバーフローして周りの浮力を操れたり、進化するかもしれん」

「……姐さんまで…………教えるって言ってもなァ……俺はほとんど感覚で使ってるから教え方が解らねぇんだよ」

「その感覚を掴ませてやれば一人でも練習できるようになる。のぅ？A」

「は、はい！え？はい！」

もうなんかできる気はしないけど
はい っていっとこ！


「あーまぁ、不安しかねぇが教えれる範囲なら……」

「お、お願いします？？」

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