１２話 ページ14
「君に異能力があったなら、解ったかもね」
そう言って太宰さんは帰っていった。
_______私に、異能力があったなら？
……無理よ。
だって、私は３次元の人間よ？
そんな超能力じみたこと、できるわけない。
「……さっきから何をため息ばかりついてる？」
「私にも異能力が使えたらなぁって……」
私の世界では誰も異能力を使えない。
太宰治でも、芥川龍之介でも…………ん？
待って。待てよ？
３次元の二人は使えないけど、こっちの二人は使えてる。
つまり、こっちの世界にくれば
“使える可能性がある”ということ？
向こうでは使えなくても？
「私にもできるかもしれない！」
「…異能力か？……ならまず、どちらのタイプかを判断する必要がある」
「タイプ？」
「ああ」
足を組み替えてから、芥川さんは続ける。
「異能力には大きく分けて３種類のタイプの人がいる。僕や、……探偵社の、なんといったか……手帳を使う小賢しい……」
「国木田さん？」
「そんなような名前のやつだ。このタイプは物を媒体に異能力を発現させる。僕の場合は身に付けた衣類。やつの場合は手帳」
「なるほど……」
つまり芥川さんは服を着ていなければ無力と？
………………ごめんなさい。
ごめんなさい。
悪意はないんです。
ごめんなさい。
ただほんっとーに思考回路がショート寸前なだけなんです。
「第２のタイプは中原さんや太宰さんのような自らが発現するものだな」
「物を使わないということ？」
「そうだ。三つ目もそれに近い」
その三つ目とやらが鏡花ちゃんや尾崎さんの夜叉シリーズらしい。
憑依というか、具現化というか。
不思議なタイプ。
「２と３の場合は苦労ない。勝手に発動するのを待てばいい。ただ、１となると厄介だ。媒体がわからない以上手の施しようがない」
「……そもそも私に異能力があるか自体怪しいものね……」
芥川さんが柄にもなくタイプ分けまで考えてくれたのに申し訳ない。
ともかく、私は私のできることをしないと。
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アルト@(プロフ) - 小春さん» ありがとうございます！また時間を見つけてイラスト載せます！作品大好きです☆頑張ります！ (2016年12月1日 6時) (
レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
小春(プロフ) - イラスト沢山あってすごいです！お話も面白いですし。作品への愛を感じました！ (2016年12月1日 2時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
アルト@(プロフ) - 恵美さん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです！！頑張ります！ (2016年11月23日 20時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
恵美 - とても面白かったです！イラストとても上手ですね！更新頑張ってください！ (2016年11月23日 20時) (レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)
アルト@(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！！頑張ります！！ (2016年11月22日 19時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルト＠ポケモンlove | 作成日時：2016年11月8日 9時
