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11話 ページ13

「ち、ちがうよ!?」

思いきり手と首を振る。

「わたっ、わ、私は来たの!ここに!違うとこから!来た!来たの!」

「えっあっうん、そうなんだ、へぇ……」

パニックになった人あるある。

>>自分でもなに言ってるか、わからない(^ω^)<<

「来たって、どこから?」

「日本!」

「わぁ…………広いねぇ。日本のどこから来たのかな?」

声のかけ方が完全に保育園児相手。

バカにされてる……!

「とにかく……ええと、私の居た日本はね、……その、異能力がなくてね、それでね……」

「え、ないの?」

「ないの!」

あるわけがない。
あってみなさいよ、めっちゃ自慢するからね。

やばくない!?
やばくない!?
私、重力操れるんですけど(゜∇゜)+キラッ

くらいは毎日言うね。うざがられても言うね。

「ふぅん。異能力がねぇ……それは」

「つまらない世界?」

「いや、幸せな世界だね」

「へ…………?」

幸せ…?

3次元が、幸せ?

どう見ても、私には2次元のほうが幸せに見える。
特別な力で導かれた仲間たちとの絆とか、みんな1度は憧れるものよ?

「なんだいその間の抜けた顔は。…………私たち異能力は皆、1度は思うだろうね。“この世に異能力さえなければ”ってね」

隣の芝は青く見えるってんじゃないけど、
“有る”者と
“無い”者では感じかたも、考え方も、悩みも全く違う。

どうして太宰さんがそう思ったのか、私は興味が湧いた。

「どうして、異能力がないほうがいいんです?」

「この力は破滅を呼びこそすれ、希望は砕き潰すんだよ」

よく、わからない。

「どういうこと?」

「君の世界には異能力はない、と言ったね。でも、兵器はあったんじゃないかい?」

「ええ、まあそりゃあ」

戦車とか爆弾とか、のことよね?

「一戦を越えた力は虚無の自信を生む。それにより、争いが起こる。その中心になるのはその力さ。異能力なんて、人知を越えた力は利用され、戦争を起こす。……わかるかい?周りとあまりにも違いすぎる能力なんて、ないほうがいいんだよ」

それは、そうかもしれない。

けど、けど。

「私は!それでも強く生きる皆に、悩みながらも前に進む皆に、とっても憧れたし、かっこいいって思ったし、すごくすごく元気をもらったから、なくならないでほしい」

それが私の気持ち。

「…………そうかい。私たちの異能力も、誰かの役に立てていたんだね」

ニコリと、綺麗な髪を揺らして太宰さんは笑った。

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アルト@(プロフ) - 小春さん» ありがとうございます!また時間を見つけてイラスト載せます!作品大好きです☆頑張ります! (2016年12月1日 6時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
小春(プロフ) - イラスト沢山あってすごいです!お話も面白いですし。作品への愛を感じました! (2016年12月1日 2時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
アルト@(プロフ) - 恵美さん» ありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです!!頑張ります! (2016年11月23日 20時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
恵美 - とても面白かったです!イラストとても上手ですね!更新頑張ってください! (2016年11月23日 20時) (レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)
アルト@(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!!頑張ります!! (2016年11月22日 19時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルト@ポケモンlove | 作成日時:2016年11月8日 9時

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