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♡♡♡
どうせ馬子にも衣装的なこと言ってくるんだろうなぁ。素直じゃないよね。そこが好きなんだけど。
｢あぁ、似合ってる｣
少し微笑んで私の髪を優しく手に取った。
一気に顔が赤くなってドラコのことを意識して目が合わせなくなる。
ねえ急に素直とか聞いてない。それ反則。
『あ、ありがと…』
あぁもうやだ今すぐ逃げ出したい。恥ずかしすぎて爆発しそう。
｢手…大丈夫か？｣
また沈黙気味になったとき、ドラコが口を開いた。
一瞬なんのことを言われたのかわかんなくて、ちらっと手をみた。
そこには魔法生物飼育学の授業でスクリュートに刺された跡があった。
『あぁ、大丈夫だよ。こんなのすぐ治るし！』
｢いや、でも生徒を怪我させたんだぞ……やっぱりクビにするべきだったな｣
『ちょ、それはだめ！』
今にも動き出しそうなドラコを慌てて止めた。
クビだけは絶対だめ。ハグリッドがホグワーツにいないと面白くないもん。だって私達の親友だし。
『ハグリッドはただ…私達に楽しんでほしいだけだよ、きっと。ハグリッドは優しいから』
悪い、と小さく呟くドラコに対して罪悪感に押し潰されそうになった。
なに説教みたいなこといってんの私。
あぁ、ちょっと頭冷やしたいかも。ほんとばかなことした。恥ずい。
『あ、じゃあ私もういくね…！またね』
｢…送ってく｣
立ち上がってその場から離れようとしたとき、ドラコがそう言った。
えっっっ、迎えにきてくれただけでも嬉しすぎて気絶しそうなのに送ってくれるとか神かよ。
ちょっと1人で帰りたかったのは秘密ね。
でもどんだけ優男なんだよ。好き！！！！
好きと気まずさが混じりながらグリフィンドール塔まで2人で歩く。
まぁ、ですよね。話題ないし静かですよね。
今度から話題考えてから話そっかな。もう今までの自分を殴りたい。
特に会話することがなく気まずい空気のままグリフィンドール塔に着いた。
うわああああ会話なしで着いちゃった…。ドラコとの貴重な時間を無駄にした…。
『送ってくれてありがと…またね』
｢あぁ…またな｣
じわじわと後悔が押し寄せてきてつい声のトーンが下がってしまう。
はぁぁ、と重たい息を吐き、騒がしい談話室に入ると見慣れた3つの顔が視界に入った。
3人も私の存在に気付いてドラコとなんて会話したか興味津々らしくそわそわし始めた。
でも秘密！いうわけないだろ！！！
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作者名：ちるあ | 作成日時：2022年12月28日 0時
