ドラコの限界オタクちゃん~3~【ハリーポッター】 (ページ21)

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♡♡♡

試合が終わった。

ブルガリア160 アイルランド170

ビクトール・クラムがスニッチを捕ったが点差が縮まらなく、アイルランドの勝利となった。

余韻やばくね、とか色々話しながらテントに戻る。

はぁ、はしゃぎすぎて疲れた。声枯れそう。

ばっちり写真と動画撮ったし、ママに送ろっかな。でも今日本は真夜中だしあともうちょっとしたらでいっか。

まじでライブ感覚だったな～。ペンラもってくればよかった。てかもっとグッズ販売しろよ。買わないけど。

余韻ひたひたなフレジョがクラムの名前を何度も呼びながら歌っている。

｢クラムって最高！まるで鳥みたいに風に乗ってさ、スポーツ選手より…芸術家だよ｣

｢ロン恋してるみたい｣

｢うるさいなぁ｣

たしかに目がもうきらっきら。ハーマイオニーにもそのくらい素直になってほしいよ。

そんな願いが叶うのは一体何年後になるのやら。喧嘩ばっかりの2人に呆れながらフレジョの歌を笑顔で聴く。

｢ビクトール I love you～｣

｢愛してる～｣

ハリーも参戦していよいよカオスになってくると、外のほうから叫び声のような、はしゃいでるような声が聞こえた。

｢アイルランドがお祭り騒ぎしてるな｣

まあ確かに勝ったからそりゃお祭り騒ぎだわ。でも今盛り上がる？今まで賢者モードだったの？

なんかおかしい。嫌な予感がする。

んー、考えすぎか。こんな時にまで悪いことを考えるなんてバチが当たりそう。よくわかんないけど。

｢こら、やめなさい！アイルランドじゃない…こっから出るんだ…早く！｣

なーんで嫌な予感って当たっちゃうんだろ。

アーサーおじさんの慌てようからただ事じゃないと感じて必需品と護身用にフライパンを片手に装備して外をでた。

煙の臭い、爆発音、人が悲鳴をあげて逃げる様子、燃え上がる炎。まるで地獄に来たようだった。

｢移動(ポート)キーの所へ戻れ！はぐれるんじゃないぞ！さあ、行きなさい！｣

みんなと離れないように走ろうとしたが、ハリーがその場から動かなかった。

『ハリー！はやく！』

ハリーの腕を掴んで人混みをかき分けて森のほうへと全速力で走ろうとするが人が多く、押されてハリーの腕を離してしまった。

一瞬で距離ができてしまった。ハリーのもとへ戻ろうとするが一切動けない。

『ハリー！まって…！』

一生懸命手を伸ばすが、届くはずがない。

もう無理だ。

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