ふたりの男【YG×JN】 (ページ4)

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Jin side

居酒屋を出て、

この後2軒目に行くか、それとも解散するか、という

頭の中での葛藤に終わりを示したのは

ユンギの一言だった。

「送っていく。」

目も合わせず、ただそう地面に吐き捨てるように呟いた。

そんな紳士的な振る舞いをするのが

少し恥ずかしいんだと思いながら、

俺は自分の中にある別れへの遺憾を

必死で忘れようとした。

ありがとう、と好意を素直に受け入れる彼女は

大学2年の俺から見たら大人でスマートに感じた。

「ジンくんは家どこなの？」

聞かれて答えた場所は、

どうやら彼女の家とは反対方面だったらしく、

1人で帰ることになった。

バイバイ、と手を振る2人を見て

俺はそのどちらにも嫉妬を覚えた。

それは親友を取られた寂しさと

応援すべき恋への未練からだった。

情けない、不甲斐ない、そう思いながら

携帯の中にいる彼女を何度も見た。

そんな日々を過ごし、

俺と彼女がまた会うことになったのは

それほど時間が経ってない1週間後のことだった。