【18枚目】 ページ21
「 ぐすん ひどいや俺を放って行くなんて...」
「まあまあ、銀ちゃん」
涙ぐむ銀時をなだめながら歩くA
「 ここよ 一番綺麗に花火が見える場所」
「 おおー!さすが姉御アル! 誰も居ないネ!」
チャイナ娘の言ったとおり
周りは誰もいなくて
建物にも邪魔されず
綺麗に花火が見渡せる場所だった
「....凄い...綺麗...」
隣を見ると花火に夢中になっているA
よく 『お前の方が綺麗だよ』なんて嘘くさいセリフをテレビでよく聞くが
本当に
花火の光に当たるAの横顔が綺麗で
周りの音が耳に入ってこなくなるぐらい
A見とれてた
すると、一組のカップルが俺達の横に並んで
腕を組みながら花火を見ていた
Aもそれに気付いたらしく 小さな声で
「 いいなぁ.. 私もいつかああやって...」
と、頬を紅く染めるA
ひどく 心が傷んだ
"いつかああやって" それはいつか銀時に告白するって事か?
俺じゃ駄目なのか?
俺じゃお前を笑顔にできないのか?
そんな不安ばかりが俺の脳内をよぎる
吐き出しそうになったものを抑えると
何故か目から零れてきた
だが、それは
花びらなんかではなく
俺がAに対して
初めて流した
涙だった
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高杉ひかり(プロフ) - 夢主告ったァァァ!!高杉ィィィ!!///// (2016年4月7日 13時) (レス) id: 4575035fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃ | 作成日時:2016年3月15日 13時