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正反対。7 ページ8

無事にレポートを提出し終えることができた。



やっぱり一人って気楽だ。何も考えなくていいし、配慮する必要もない。

寂しさは少し、あるけど。



ゆっくりと廊下を歩いていると、見覚えのあるシルエットが視界に映る。


あれは…


『スグリくん…。』




彗星のように現れて、つい最近まで無敗のリーグ部チャンピオンだったカキツバタ先輩を倒してしまった子。



遠リーグ部員と一緒にいるのが見える。

何やら揉めているようで、近寄り辛い雰囲気だった。





どうしよう、通りたくないな。




すくむ足と思考にどうしたものかと考えあぐねていたその時。



「その辺にしときな、スグリよぅ。」




張り詰めた空気に、すっと風が入り込む感覚がした。





先輩だ。





「…カキツバタ。」




スグリくんは特に驚いた様子もなく、先輩に目をやる。


「あんまいじめてやんな、大事な部員が減っちまうだろぃ?」


ほら、オマエももう行きな。


そう言ってスグリくんと揉めていた子をそそくさと逃がすと、今度は私の方へ視線を向ける。




「Aも驚いたろ? 悪ぃな、ウチの大将がよぅ」




気づいて、くれてたんだ。


その事実が何とも嬉しくて 、少し頬が緩む。



『いえ、そんな…。』




なんて、可愛らしい返事の一つや二つすら満足に言えないのか 私は。




「…俺、もう行くから。」



もうすっかり興味を失ったらしいスグリくんが、私たちの会話など気にも止めずに去っていく。





「…そろそろ、変えなきゃならねえよなぁ。」




先輩が、ぽつりと呟いた。

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設定タグ:ポケモンSV , バイオレット , カキツバタ   
作品ジャンル:恋愛
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ショコラ - 面白いです。応援しています。 (2月9日 20時) (レス) id: 40eaef0114 (このIDを非表示/違反報告)
相 磯 。(プロフ) - めっちゃ好きです。陰ながら応援しています📣 (12月29日 13時) (レス) @page4 id: 72599e926c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃまる。 | 作成日時:2023年12月27日 1時

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