初めまして ページ15
目の前に掲げられている『武装探偵社』というプレートを見て、本当に来てしまったんだと実感する
此処がかの有名な、異能の力を持つ者から成る会社か…なんだか怖い
太宰さんがガチャリと躊躇いなく扉を開けた
「武装探偵社へようこそ」
恐る恐る一歩踏み出した
「お、おじゃましま…」
「今迄何処に居った!この包帯無駄遣い装置!」
私の発した言葉を遮るように怒鳴ったのは、いかにも堅物そうな眼鏡の人
…にしても面白いあだ名だな、太宰さん
「だいたいお前は何時もそうだ!武装探偵社社員としてもう少し誇りを持って…」
完全に別の世界に入ってしまった二人をおいて、社内を見渡す
ふと奥の机に座っている白髪の少年と目があった
同い年か、若しくは私の方が幾分若いか
いずれにせよ齢は近いだろう
「あれ、其の女の子はどうしたんですか?」
女の子、という言葉に反応したのか
眼鏡の人の説教が止まった
「む、女の子?…おい太宰、其の小娘はどうした」
「私が連れてきた」
まるで語尾にハートマークがつきそうな話し方に、再び眼鏡の人の眉間に皺がよった
「そんなことは分かっている。何故連れてきたんだ?」
「彼女に私の仕事を紹介したかったから」
「此処はいつからお仕事体験の場所になったんだ。見たところ学生だろう?学校にいる時間ではないのか?」
「それは彼女の名前を聞けば分かるよ。さ、自己紹介」
太宰さんに促され、口を開いた
「初めまして、徳田Aと云います」
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カカオ(プロフ) - Seaさん» 褒めてもらってすごく嬉しいです!カトレアは花のほうですよw醤油…考えたこともありませんでしたw (2018年2月16日 23時) (レス) id: fdcd433a9e (このIDを非表示/違反報告)
Sea - めっちゃ面白いです!続きが気になる…!あと作品と関係ないですがカトレアさんのカトレアってあの醤油のカトレアですか?← (2018年2月16日 21時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カトレア | 作成日時:2018年1月14日 21時