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｢あ！ブランコや。なつ！｣
そう言って無邪気にブランコに向かっていく先輩が可愛くて釣られるように俺も近づく
2つあるブランコに並んで座って緩やかにゆらながら先輩が話しかけてくる
｢望？｣
｢はい｣
｢今日はありがとな。俺の言ったことちゃんと実践してくれて｣
｢い、いえ！むしろアドバイスめちゃくちゃ助かりました！迷ってたので。明確になってすごく動きやすくなりました｣
｢望は上手いからな。おまえがしっかり動いてくれると俺らも助かんねん｣
｢頑張ります｣
｢ふふっ、うん。｣
互い違い揺れるブランコは前を向く先輩の様子を見つめる俺を隠してくれていた
｢おれ、最後の夏やから、なるべく勝ち抜きたいねん｣
｢分かります｣
｢だから、望がいてよかった｣
｢え？｣
｢上手いのに素直でちゃんとチームのことを考えてくれる望の存在がすげー後押しになるよ｣
すごく嬉しかった
こんなに信頼されてると思わなかったし、期待にも答えられていることに少しの驚きもあった
こうやってゆっくり話せる時ももう少ないかもしれない
いや、ないかも
今しかないかもしれない
告白は出来なくても、プレゼント渡して少しでも近くにいたいと感じてることが伝われば、それでいい
｢流星、先輩｣
｢んー？｣
｢あの、お誕生日おめでとうございます！｣
ブランコを止めて見つめたまま言葉にすると思っていた以上の声が出た
｢おぉ。唐突やな、知ってたん？｣
先輩もブランコを止めてこちらを見るので緊張が増す
｢はい。神山先輩に教えてもらったことがあって｣
｢神ちゃんか。
ありがとう。望に言って貰えるとは思わんかったわ。嬉しい｣
｢あの、それで、もし良かったらなんですけど、これ｣
立ち上がって抱えていたカバンから綺麗にラッピングされたプレゼントを取り出す
｢えぇ！わざわざ用意してくれたん？！｣
｢大したものやないんですけど｣
｢まじ？！ありがとう！！
待って、ほんまに嬉しいわ｣
同じように立ち上がった先輩にそれを渡すと輝くような明るい笑顔で受け取ってくれた
もうこれだけで渡した勇気が報われるようだった
｢開けていい？｣
｢あ、もちろん｣
｢え、靴下？俺、ここのめっちゃ好き！
大したものやん！高かったやろ？
しかもこれ、ショップ限定のヤツ！｣
｢気に入って頂けて良かったです。
何が好きか分からんかったんで｣
｢そーなん？めちゃくちゃ当たってるわ
すげー嬉しい。ありがとうな、望！｣
本当に嬉しそうに笑顔を見せる先輩に胸がキュンと高鳴る
1年越しの心残りが実った
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茉莉花(プロフ) - 哀さん» ありがとうございます！リアル感を感じてくださるとは嬉しすぎる (9月12日 3時) (
レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
哀 - はじめまして。どのお話も素敵です…リアル感もあって、好きな文章です…！受け桃がとにかく可愛い、、、読んでいて幸せでした！ (9月11日 21時) (レス) @page39 id: 4a70051e2e (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！！普段あんまり褒められないので凄く嬉しいです！！また見てやってください。 (8月7日 9時) (レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 夏×学パロ×青桃って最高です…積極的な青さんたまりません💕更新ありがとうございます！ (8月6日 13時) (レス) id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カミツレ | 作成日時：2023年6月3日 0時
