壁の向こうへ４【進撃の巨人】 (ページ8)

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リ「A、お前はいつもどんな夢を見ている」

『…え？』

リ「いつも、寝ている時に見る夢だ
　お前を眠れなくする夢だ」

いつも私が見る夢は、仲間が私の事を責める夢

私は、夢でみた内容を全て言った

リ「…そうか、じゃあお前は、本当にソイツらがお前にそういうと思っているのか？」

『…思うわけがない』

リ「じゃあ、なぜその夢を見る？」

『…え？』

リ「お前は、死んだ仲間に対してどう思っている？」

リ「お前が死んだ仲間に対して、罪悪感や負い目を感じているなら、それを感じる必要はない」

『…なぜ』

リ「いくらそれらを引きずっていたって、死人は生き返らねぇからだ」

『…知ってるよ、じゃあ、どうすればいい』

リ「…あ？」

『どう手を尽くしたって、死んでいった人間が生き返らないことぐらい、私にだって分かる

　だけど、どうしてもあの時こうしとけば良かった、あの時あぁしてれば助かったんじゃないかって、ずっとずっと頭の中をぐるぐるまわってる

　調査兵団に入団したときから、ずっとそれが頭の中にある
　
　もう死人を出さないように、必死に部下を鍛え上げたって、自分を鍛えたって、全ての人間を救えるわけがない
　必ず、死人はでる

　リヴァイだって、分かるでしょ？』

人間と巨人じゃ、元々持って生まれた力の強さが圧倒的に違う
調査兵団の精鋭と呼ばれた人物だって、殆ど死んだ

しかも、今は調査兵団員が私含めて１０人しかいない

リ「…あぁ、分かる
　死人も、必ず出る。必ず、誰かが死ぬ

　それでも、俺達調査兵団は進み続ける必要がある
　アイツらが捧げた心臓の結末を、知る必要がある

　誰が死のうと、誰が生きようと、それは一生変わらねぇ

　それは、俺であろうと、Aであろうと、誰であろうと例外はない
　俺が死ねば、他の奴らが結末を知るために心臓を捧げ、他の奴が死ねば生き残った俺らが心臓を捧げる

　俺は、こうやってまともな話をするのは嫌いだ
　とにかく、お前が死んだ仲間に対して罪悪感を感じる必要はない
　
　 …まぁ、罪悪感を感じねぇことなんて、難しいだろうがな

　お前の生き様を、後悔するな」
　

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