壁の向こうへ４【進撃の巨人】 (ページ3)

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勲章授与式から半月後、やっと退院する事ができた

「では、鎮痛剤と睡眠薬をお渡しておきますので、必要な際に服薬しいて下さいね
　暫くは、激しい運動をしないように。何か異変があれば遠慮なく来院してください」

『…はい、ありがとうございます』

ハ「お世話になりました」

ハンジに車椅子を押されながら、迎えの馬車に乗った
この馬車は、女王陛下であるヒストリアが憲兵に私のために出すようにと頼んでくれたものらしい

ぼんやりと外の景色を眺める

見慣れた景色が近づいてきて、兵舎についたのだと分かった

礼を言って、再び車椅子に乗った

エ「あ！！Aさん！！退院出来たんですね！」

ア「Aさん、お怪我の方はもう完治したんですか？」

ふと、違和感に気づいた

『…さん？』

”副長”から”さん”に変わったのだ

ハ「あぁー言うの忘れてたよー
　 Aは一年調査兵団をお休みするから、その間は副長じゃなくて名前で呼んであげてって皆に言ったんだー！」

そういう事か

…でも、”副長”より、”さん”の方が、なんか良い気がする

『…ずっと、名前で良いよ』

エ「あ、じゃあそう呼ばせて貰います！
　 …あぁやっべぇ！！ミカサとの約束忘れてた！！」

ア「え！？何の約束してたの！！？」

エ「ミカサが俺にトレーニングを付き合ってほしいって言ってたんだよ！！
　あっ！失礼します！！」

ア「じゃあ、僕も。失礼します」

二人は嵐のように去っていった

部屋に戻ると、懐かしいような気分になった

ハ「じゃあ、今日はもう部屋で大人しくしてるんだよ！
　退院したからとはいっても、怪我もまだ完全に感知してないからね

　本当は、シーナの家に居とくのが一番良いんだろうけど、Aはここが良いんだよね？」

『…うん』

ハ「オッケー、分かった。基本的に誰か一人は絶対兵舎内にいるようにしておくから、何かあったらすぐ呼ぶんだよ？遠慮しちゃ駄目だからね？」

『うん、ありがとう』

ハ「じゃ、私は戻るね」

ハンジは車椅子を畳んで部屋の隅に置いてから部屋を出た

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