疲れてきた 3【進撃の巨人】 (ページ41)

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あれから、襲ってきた全ての巨人を殺した

刃はもうない
ガスももうすぐ尽きる

『……行かな…いと…』

立つことさえままならない

それでも、行かなければ

何とか飛び立ち、壁を超える
視界が霞んでよく見えない

人影らしきものがたくさん見えてきて、半ば落下するように降り立った

リ「Aッ！！」

朦朧とする意識の中、倒れている２つの影があった

『……そんな……』

それは、瀕死状態のエルヴィンと、黒焦げになっているアルミンだった

リヴァイはあの注射器を持ったまま、ミカサに馬乗りになられている

フ「巨人を滅ぼす事が出来るのは悪魔だ！！
　悪魔を再び蘇らせる…それが俺の指名だったんだ！！

　それがおめおめと生き残っちまった…俺の指名なんだよ！！」

恐らく、エルヴィンとアルミン、どちらを助けるかで争っているのだろう

フ「だから！！邪魔するなよおおおお！！！！」

ミカサを剥がそうとするフロックに、彼女は刃を振りかざした

リ「よせ！！」

それを防いだのは、ハンジだった

ミ「うわあああぁぁぁああ！！！！！」

ハ「ミカサ！！私達にはエルヴィンがまだ必要なんだ！！
　調査兵団はほぼ壊滅状態！！団長まで死んだとなれば…！

　人類は象徴を失う！！あの壁の中で希望の灯火を絶やしてはならないんだよ！！」

ミ「それはアルミンにだってぇ…できる…！」

ハ「確かにアルミンは逸材だ…
　だが我々の戦いはこれからもずっと続くんだ！！

　まだエルヴィンの経験と統率力が――」

ミカサが、ハンジの腕を思いっきり握った

『……やめて……やめてよ…もう……』

何でこんな事になってしまったの

獣にも逃げられ、鎧にも逃げられ

ベルトルトを食うのはアルミンとエルヴィンどちらか一人を選ばなければいけない

一人、見殺しにしなければならない

『………何で…いつも…こうなるの…』

人間はよく、神頼みをする
私だって何度もした

だけどこんなのあんまりだ

神なんて、いるわけがないんだ

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