疲れてきた 3【進撃の巨人】 (ページ35)

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新兵達への指揮をウィリアムに任せ、私達は動き始めた巨人を殺し続けた

ここで、誰一人欠けることは許されない

エルヴィン
貴方は、そこで、壁の上で見ておけばいい

『ッ！！？』

ベルトルトの叫び声が聞こえてすぐ、壁の向こうで爆発が起こった

向こうにはハンジがいる

だが、そっちの方に気を取られるわけには行かない

『さっさと小さいのを片付け―――』

周りに突如現れた石
それらは、兵士達に襲いかかった

私も、反応が遅れて石が頬を掠って兵服を紅く染める

エ「前方より砲撃！！全員物陰に伏せろおお！！」

二度目の砲撃で、また大量の兵士が死んだ

『全員馬を連れて壁側に後退！！急いで！！奴の斜線の死角に移動して！！』

リ「状況は？」

エ「最悪だ、奴の投石で前方の家は粗方消し飛んだ
　あの投石が続けばここもすぐに更地になり我々が身を隠す場所はなくなる」

『壁の向こう側には逃げられないの？』

エ「あぁ…超大型巨人がこちらに迫ってきている
　炎をそこら中に撒き散らしながらな…
　
　仮に兵士が壁で投石を逃れても、馬は置いていくしかない
　ここを退いてもこの先に勝利はないだろう」

リ「ハンジ達はどうなっている？エレンは無事か？」

エ「…分からない
　だが大半はあの爆風に巻き込まれたようだ
　我々は甚大な被害を受けている」

上から見ていたエルヴィンによると、小型の巨人を相手にしていたディルク・マレーネ・クラース班は全滅したらしい

つまり、内門側の残存兵力は新米調査兵士と私達だけ

『クソったれ…何でこうなるの…』

頬を止めどなく流れ続ける血を乱暴に拭い取ると、べちゃりと音がして地面に飛び散った

リ「エルヴィン…何か…策はあるのか…？」

大きな物音がしたと思ったら、壁の上にエレンが投げ飛ばされていた

『エルヴィン…反撃の手数が何も残されていないというのなら、敗走の準備をしよう
　あそこで伸びてるエレンを今すぐ起こしてきて、そのエレンにエルヴィンと何人かを乗せて逃げる
　少しでも生存者を残す』

新兵達は、混乱したのか泣き喚き始めた

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