疲れてきた 3【進撃の巨人】 (ページ27)

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Levi side

『駄目』

声をあげたのは、今までずっと黙って会話を聞いていたAだった
珍しく、声を少し荒らげていた

『駄目。リヴァイの言う通り貴方はここで果報を待つべき
　そんな手負いの身で戦場に出ることを、私は許さない』

エ「いいや、私は行かねばならない」

『何で？何でそんなにその地下室に行かないといけないの？
　そんなに大事なものでもあるの？』

エ「あぁ、そうだ。だから私は行く」

Aはそうエルヴィンが言うのを聞くと、分かりやすく眉間に皺を寄せた

『片腕を失えば、平衡感覚が狂う
　今の貴方は、立体機動装置を満足に扱う事すら出来ない
　
　つまり、巨人の囮にすらなれない
　立体機動装置を使えないから

　それでも行くの？もし死んだ時、後悔しないと言い切れる？』

エ「それは君の言う通りだ
　それでも、私が行かなければいけない理由がそこにある

　だから、誰になんと言われようと私はその地下室に行く」

『それがそんなに大事なんだ
　エルヴィンの足より？』

エ「あぁ」

『人類の勝利より？』

エ「あぁ」

Aはさらに、怒ったような、そして悲しんでいるような表情を見せた

『…あぁ、そう。ならもういいや
　私は貴方の判断に任せる

　でも私は言ったから。”後悔しないと言い切れる？”って
　後悔しても知らない。もう遅いから』

そう言ってアイツは乱暴に扉を閉めて部屋を出ていった
珍しく、とても怒っていた

どうしてもエルヴィンを死なせたくなかったのか、様子がいつもとは違っていた
無理やり頷かせようとしていた

自分の意見に肯定しないエルヴィンに焦っていた

リ「…エルヴィン、お前の判断を信じよう」

だが、こうなればエルヴィンの首を縦に振らせる事は出来ない
俺も諦めて部屋を出た

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