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64話_ ページ20

「わ!赤い髪…あなたそれ生まれつき!?」
「そうだよ」
仕事をしていた白雪はリュウを呼び戻してくれた女性と話していた。側にはオビもいる。

「ゼン殿下のお客さん?」
「そ、」
「違うわよ!…笑い者にされただけだわ」
肯定しようとしたオビを遮ったのは目の前の女性だった。

「位の高い人間は位のない人間を相手になんかしないのよ」
何かわけがありそうに、力強くいう彼女。
でも、言葉は無意識に発されていた。

「それは、ゼン殿下の人柄を表す言葉ではないよ」

「な、何言ってるのよ!貴族の頂点よ!貴族なんてっ!」
言葉に詰まって、涙が溢れた。

「ねぇ、ちょっと話聞いてくれる?」
しばらくして落ち着いた声で彼女が言った。
「仕事しながらでよければ」
「えぇ。もちろん」

空には青と緑の羽を広げる鳥の姿。

「自己紹介もまだだったわね、私はキハル・トグリル。あの子は友達のポポ」
「綺麗な鳥だね、初めて見る」
白雪の言葉にキハルのは嬉しそうに笑う

「ポポは私が育てた子だけど、島には野生の群れもいるよのよ。海が飛んでるみたいに綺麗なの。……私の曾祖父の代からずっと、ポポと同じ種類の子達と暮らしてる

耳がすごいよくて、海にある鉱物を波が揺らす音で見つけられる。魚の群れを教えてくれるから海に出る時はいつも鳥達が一緒」

そこまで笑顔で言い切って、キハルの表情が暗くなった。

「でも、1年半前、今の領主が鳥達を狩るようになった。鳥の羽色が珍しくて高く売れるんですって。……虫酸が走る褒め言葉もあったものだわ」

____ ___ __ _

「島の民に大切なものでも領主には関係ない。胡桃石も高値がつくものではない…。動けんな。領主の権限で片付けられる問題の域を出ない」
「領主同士の小競り合いも当事者で解決だもんな…」

「……その箱、ブレッカ子爵が持ってきたやつ?」

資料や地図が一杯に広がる机に置かれた長方形の箱

「土産の飾り矢だそうだ。……自分の価値観が当然の常識として信じて疑わないのかもな」

Aがいたら 悲しい奴め って笑いそうだ

「だいたい、子爵はなんでゼンに?」
「先代と俺が何度か会ってるからだろ、本人とは初対面だ」
「ははあ、うまいこと使われたな、ゼン」

「うるさいな」
「うるさいな」

「な、なんでお前まで言うんだよ、木々」

むすっとするゼンに言葉だけを向ける木々、からかわれるミツヒデだった。


こんな時、Aだったらどうするだろう

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レイ(プロフ) - うさ丸さん» 更新遅くなってすみませんっ!コメントありがとうございます!なかなか続きをかけてないんですが、これは完結まで書きます!まだこういうふうに更新遅くなる日が続くと思いますがこれは書き続けたいと思っていますっ頑張りますっ!本当にありがとうございます!! (2016年5月9日 7時) (レス) id: af1a1b1ac0 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸 - え、消しちゃうんすか!? (2016年5月2日 22時) (レス) id: 93ddfd5243 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸 - 続き気になるっすね!更新頑張ってくださいっす! (2016年5月1日 21時) (レス) id: 93ddfd5243 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 御月刃さん» コメントもありがとうございます!自分なりにこれからも頑張ります!! (2015年9月13日 8時) (レス) id: af1a1b1ac0 (このIDを非表示/違反報告)
御月刃(プロフ) - 続編おめでとうございます!頑張ってください! (2015年9月12日 16時) (レス) id: 7136332561 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイ | 作成日時:2015年9月9日 12時

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