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「ここだよ」
宗が足を止めたのは路地裏にあるあまり目立たないお店。
彼に促され店内へ入ると、珈琲のいい香りが鼻をついた。
「これ、僕のオススメなのだよ」
そう言って彼が渡してきたのはドリップコーヒーパック。
お手軽に出来るからこれの方がいいんだ、と彼は言う。
どうやらこのお店自家製のパックの様で、他では手に入らないらしい。
これでいいかな。
財布を取り出してレジへ向かうと、宗がレジで珈琲豆を買っていた。
凛とした横顔。
昔の面影はもうない。
当然だ。
18歳は法的に結婚できる年齢なのだから。
もう、彼は大人なんだ。
なのに私はまだ子供。
ワガママ言ってばかりの小さな子供。
急に置いていかれたような感覚に囚われる。
別に、彼に置いていかれたっていいのに。
行く道も、何もかもが違うのだから___。
そんな事を思っていると宗がレジを終えたようで、私の名を呼んだ。
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「A」
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嗚呼_______
悲しい__
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美香虎(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» お返事が遅れて大変申し訳ございません。優しいお言葉、ありがとうございます。 (2018年9月17日 19時) (レス) id: dccbcf0598 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 夢主ちゃんがみんなと一緒に幸せになれますように。本当の“しあわせ”に触れられますように。 (2018年8月6日 2時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
美香虎(プロフ) - 湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!!さん» 返信が遅くなり申し訳ございません。嬉しいコメントありがとうございます!気の向いたとき更新なので3ヶ月に一度くらいの更新ですがどうぞよろしくお願いします (2018年6月5日 21時) (レス) id: dccbcf0598 (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!! - 凄く面白いです!あんスタとアイナナの小説意外とないのでこの作品を見付けた時凄く嬉しかったです!迚面白いので更新頑張って下さい!応援しております!では。^ ^! (2018年5月5日 13時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美香 | 作成日時:2017年7月23日 22時