time sharing house～日常茶飯事～ (ページ35)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:143,299 hit

↓ ページ35

　案の定、というべきか。

　みんながお風呂を済ませて、もうやまと知念が眠らないとっていう時間が近付いてきたころ。
リビングで始まったのは、酒宴だ。

　少量のツマミにいくつものお酒がローテーブルへ並べられて。
未成年組へはジュースが用意されている。

　聞けば、今日も絶対酒宴になると思った光くんと髙木くんが買い出しのときに買ってきてくれていたらしい。

　うん、素晴らしい読みだよね。

　夏休み中だし、ということもあって。
いつもなら絶対許さない光くんのお許しが出たことで、やまと知念もリビングに残っている。
やったぁ、って喜んでいるふたりが素直にかわいい。

　そうやって準備が整い、みんなが飲み始めたころ玄関が開く音がして。
もうここへ入ってくるのは、ひとりしかいない。
それもあんなに騒がしく入って来れるのは、大ちゃんだけ。

　「ただいま！！」

　入ってくるなりリビングの光景を見て、みんな大集合だ！って目を輝かせた大ちゃんだけど。
なにが起きているのか分かった瞬間、すごく拗ねた表情。

　そりゃね。
自分そっちのけで他のメンバーが宴会してるわけだから、そういう反応にもなるよね。

　「大ちゃんは先にご飯ね」

　それからお風呂入って、そのあとの参加なら許すから。
光くんから宥められて、夕飯の準備間に大ちゃんはお風呂の用意をしに部屋へ。
ご飯より先にお風呂入ってもいい？なんて聞いて、シャワーへと走っていく。

　うーん・・・やっぱりいのちゃんの言う通り、今日は昼間に大ちゃん居なくて正解だったかもね。

　「俺の言った通りでしょ？」

　大ちゃんの後ろ姿を見送っていれば、したり顔のいのちゃん。
ええ、ごもっともです。

　あの元気よさにパワーを貰うことが多いから好きだけど。
時と場合、っていうのは大事だからね。