time sharing house～日常茶飯事～ (ページ36)

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　まあそれから半時間もしないうちに大ちゃんも宴会に合流して。
っても繋がっているＬＤＫだからリビングに居なくても会話には参加していたけど。

　いつぶり？というくらい珍しい、ハウス登録者全員が揃った夜。
話は弾むし大人組のお酒もハイペース、子ども組もそれなりに盛り上がって。
そうなると夜も更けるのは、ほんとうに早い。

　楽しい時間って、待ってはくれないし止まってもくれないからね。

　「もう四人はこの辺りでお開きね」

　気付けば知念はやまに寄り掛かって、半分くらい眠っていて。
頑張って支えているやまも、どこか眠そうに瞼が落ち掛かっている。
俺も今日は課題に全力を注いだこともあって、眠気は増してきていて。
圭人・・・ほぼ寝てるね。

　そんな状態だから光くんの言葉に反論はなくて。
のろのろのんびり、眠る準備をすると揃って２階へと上がる。
螺旋階段を上がったところの吹き抜けから、リビングに居るみんなへ手を振って。

　「おやすみ！」

　ひと足先に俺たちは一風変わった“家族団欒”から離脱した。

　こういうの、なんかいいな、って。

　家ではしたくない嫌なこと――主に勉強とかいろいろ。
しなさい、って言われても反発してしまうようなことだって。

　このシェアハウスに居れば、全然苦じゃない。
嫌だ、なんて感じない。

　なんでかな、って不思議だったけど。
今日こうして過ごして、分かった気がする。

　あたたかいから、だって。

　家よりも安心感とか楽しみを教えてくれる場所。

　可能なのはシェアハウス『日常茶飯事』だからこそ、かな。

４day―――fin.