【呪術廻戦】例えトリップしても、二人一緒なら乗り越えられる！！ Ⅳ (ページ17)

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episode.167 ページ17

◇貴方side

庭園に入ると、ばっと反応した人達。まるで、放り出された子犬達に目を付けた狼のような感じ。え？そんな訳ない？黙っとれやゴラ。

それで、綺麗に分かれた。私の方には男性が、薫の所には女性が。何と分かりやすい。

今度一緒にお茶は、とか、お見合いは、とか。あぁ、下心丸出しですよ。五条家の女だからって皆さん分かりやすすぎですって。ちょっとは隠す努力でもしたら如何ですか？

隣にいたはずの薫は、遠くに行ってしまって。あぁ、メロメロですぞ女性陣。良かったね、モテ期ですよ薫さんよ。

逃げるか、そうだね、逃げよっか。

薫[ 助けて、お願い助けて ]

[ それはこっちのセリフだわ、こっちこそ助けて ]

薫[ だよねー、いつもの技も使えないんだけど ]

[ あぁ、ご愁傷様 ]

いつもの技、それはお手洗いに、というやつだ。あ、成功。

薫[ おいゴラ何逃げようとしてんだっ！！！こっち来いっ！！！]

いやだよーだ、餌食にはなりたくないんでね。さ、悟先生さーがそ。てかここどこだよ。お手洗い探そうとしてたけど迷ってしまったぞ。

？「五条のお嬢さんやないか」

あぁ、まぁた面倒臭い事に、と思いつつも振り返ると……知らない人だ。まぁ関西弁という所から分かってはいたけれど。

「あの、どなたでしょうか」

？「あぁ、それは失礼したなぁ。禪院直哉や」

禪院、という事は御三家か。あ、この集まりって御三家なんだっけ。まぁ他の人も混ざっているだろうけれど……本当に面倒な人だった。

禪院「ほんまに似とるなぁ。顔は似てへんけど」

いや、血すら繋がってないんで。それより何より私達ここの世界の住人じゃないんで。当り前だよ。

禪院「ふぅん、気の強いタイプやな」

「……何でしょうか」

禪院「何や、男を立てられない奴やなと思っただけや。男の三歩下がって歩けるやつやないな、てな」

え、何？大人しくできない奴だなって思ってます？初対面でそんな事言われたくないんだけど。

「私を三歩下がって歩かせられる男がこの世界にいればの話ですけど」

禪院「へぇ、面白いやっちゃな。興味が湧いてきたわ」

「いや、別に興味持たれても迷惑なだけなんですけど」

禪院「アンタ、言うなぁ」

　

？「こいつに三歩下がって歩かせるなんて不可能ですよ」

いきなり、後ろから声がした。

よく、知っている声だった。

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