episode.10 ページ10
◇貴方side
大変なことも沢山あったけれど、周りの家族達の助けの元すくすくとお腹の子も元気に成長してくれていて。
そうこうしている内に、もう出産が間近になったのだ。
ちょっと怖いのもあるけれど、早く会いたいってのもある。
家族達なんて、まだかまだかとそわそわしだしていて。出産日まだだっつってんのにさぁ。落ち着け。
とは言っても、生まれてからの必要なものは沢山揃えてくれた。というか、十分すぎるって。私も選びに行くって言っても、妊婦なんだから大人しくしてなさいと留守番にされたのはほんっとムカついた。
でも、それだけ大事にしてくれて、楽しみにしてくれてるって事だ。
母「こんな所で何してるの」
「縁側で日向ぼっこ」
体冷やしちゃダメよ。と、着物の私に羽織をかけてくれて隣に腰を下ろしてきた。
「あ、動いた」
母「最近よく動くわねぇ。貴方とそっくり」
そうなの?と聞くと、元気すぎるって笑ってたらしい。
母「きっと生まれてくる子はやんちゃね、って言ってたら本当だったわねぇ。ふふっ」
そんなにじゃないですー、と反論しても笑われた。私より、アイツの方が遺伝子継いでるんじゃないかな。アイツやんちゃすぎるもん。
「……」
アイツに、貰ってやるって言われた時さ。ちょっと、いや、だいぶカチンときた。けれどさ、今考えてみればちょっと嬉しかったのもある。
だって、私が言えなかったのは……伝えて拒絶されたら、って思ったからだ。
アイツは、あの五条家の当主だ。あんなんでも、責任とか何だとかっていうのがある。
だから、迷惑だとか何だとかって言われたら……って思ってたんだ。この子にも、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。
けれど、産んでいいんだって、受け入れてくれるんだって、そう思ったら嬉しかった。
母「……頑張りなさいね、ママ」
「うん」
母「ウチの娘、簡単にはあげないわって言っておいて」
ふふっ、アイツの焦る顔が見ものかもしれない。
そんなこんなで、無事出産することが出来たのです。
さ、あのバカにお披露目といきましょうか。
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ゆな(プロフ) - しろりんさん» コメントありがとうございます。気に入っていただけてとっても嬉しいです! (2022年12月20日 17時) (レス) id: 2baedb7682 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - これも編集したんですね!私もずっと前に、このお話...読んで気に入ってます!夢主ちゃんカッコイイし颯太くんも可愛い♡五条先生がしっかりパパやってるから...良かった...2人とも幸せにしてあげてほしいです!🥰 (2022年12月20日 17時) (レス) @page13 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - charaさん» 教えてくださりありがとうございました! (2021年7月7日 19時) (レス) id: ccfc63a9dd (このIDを非表示/違反報告)
chara(プロフ) - ゆきな☆さん» 大丈夫です!作った日数はゆきなさんのほうが早いんでお知らせしました!URL https://uranai.nosv.org/u.php/novel/nyanchulov7/ 確認をお願い致します。 (2021年7月7日 19時) (レス) id: fa1ff43ec6 (このIDを非表示/違反報告)
chara(プロフ) - ちょこれーとさん» はい。そうなんですが、内容が全くといっていいほど似ているんですよね…URLのせておきます→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/nyanchulov7/ 一回見てみて下さい (2021年7月7日 19時) (レス) id: fa1ff43ec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆな | 作成日時:2021年6月29日 19時