【呪術廻戦】何、お腹の子の父親？お前だよ。

episode.8 ページ8

◆五条side



Aが妊娠した。


その事実を聞いた時、野薔薇の金槌で恨みたっぷりで殴られたような気分だった。


は？相手は誰だよ、どこのどいつだよ。


今まで、そういう話を聞かなかった。好きな人とか、彼氏とか。


だからタイミングを見計らって僕が言うつもりだったのに、誰だ。横取りした奴は。


同期のA。


出会ってすぐの頃は、どんくさいやつだなって思ってた。


彼女の使う結界術。


なぁんだ、結界術何て雑魚じゃん。だって、一人じゃ呪霊倒せないんだから。


そう思ってたけど、彼女の使う結界術は一級品で。


しかも、彼女は呪具を使って一人で呪霊を倒していた。


一級術師だって？特級の間違いじゃねぇの？


そう思った。


それから、彼女を見ている内に違う感情が芽生えていた。


だから、今回の事実が、とても憎らしかった。


だけど、




家入「あぁ、相手？いないって言ってたぞ」


「いない？」


家入「まぁ、察してやれよ」


いないって事は……向こうが逃げたか、Aが離れたのか、亡くなったか。それくらいか。


家入「クソだよな、マジで」


「……そうだな」



は？子供作っておいてそれかよ。こんなに苦労させといてさ。マジあり得ねぇよ。


だから、代わりになりたかった。それで、彼女が幸せになれるなら。


けれど、




貴方『＿＿＿＿＿＿＿お前が言うなよ』


『は？』


貴方『黙れって言ってんの、聞こえなかった？』




何が悪かったんだ。


「わっかんねぇ……」


ありゃ激おこだな。マジやっちまった。



夏油「あーあ、怒らせちゃって」



「盗み聞きかよ」


夏油「通りすがりだよ、私にそんな趣味はないさ」


「あっそ」


夏油「お前がもたもたしてたから、付けが回ったんだね。素直に言えばよかったのに」


「……」


分かってるっつうの。


あぁもぉ、何てことしてんだ俺ぇ……


．

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