【呪術廻戦】何、お腹の子の父親？お前だよ。

後日談.2 ページ18

◇貴方side



知らず知らずに颯太が部屋から出てっちゃってた事に気が付いた。たぶんリビングだろう。ソファーに置いてある、クマのお人形を取りに行ったんだと思う。


あれは夜蛾学長が作ってくれたお気に入りで、お風呂に入る前までずぅ〜っと抱き締めていたから。


悟「ねぇ、僕帰ってきたよ？」


「は？うん、おかえり」


いや、そうじゃなくてと言ってくる。じゃあ何よ。


悟「おかえりのちゅーは？」


あぁそれか。毎回毎回お願いしてくるけれど、あまり颯太の前ではしたくない。この人にとってそれは関係ないらしいけれど。


悟「今日も頑張ってきたよ？ご褒美があってもいいんじゃない？」


ねー早く早くーとおねだり。本当に大きな子供だ。しょうがないな、と大きな彼にしゃがんでもらい唇をくっつけた。


ら、


「ｯ！？」


ちょっ離して離してっ！！


いきなり後頭部を掴まれたものだから反応できずに息が続かない。


悟「ぷはぁ、ごちそーさま♡」


この男はっ……そのニコニコ顔ムカつくっ！！



颯太「ままぁ？」



えっ！？


ちらっと顔を覗かせた我が息子。待っていつからそこにいた。


颯太「ままだいじょーぶ？いたいいたい？」


生理的に出てきた涙を見てそう思ったのだろう。


悟「ママはねぇ、大好きな僕が無事に帰ってきてくれて泣いちゃうくらい嬉しかったんだって〜！」


「なっ！？」


颯太「ままうれしいの？」


えぇと……


悟「ママ？」


「うん、まぁ、嬉しい、かな……」


ほんと！ふうたもうれしい！ときゃっきゃする息子。隣の男はニヤニヤ顔を向けてくる。こいつ……


も、もうねんねしよっか！と半ば強引に颯太を抱き上げ子供部屋に運び込んだ。





颯太「まま、ぱぱすき？」


う゛っ……悟があんなこと言うから……仕方なく、そうだよと答えた。


颯太「ふうた、ままもぱぱもだいすき」


「うん、ありがと。ママも颯太大好きだよ」


わぁい！と喜びながら、はしゃぎすぎて疲れたのか少しずつ目がうとうとし始め、一緒にベッドに入っていたクマを抱き締めて夢の中に旅立っていった。


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