第百五夜 ページ8
◇貴方side
そして、何とか泣き止んだ後にいきなり彼が話し出した。
神田「胸の呪符が、消えた」
「…………え?」
神田「戦いが終わって、ここに帰ってきて、だが終わったっていう自覚がなかった。まだそこらにうじゃうじゃAKUMAがいるんじゃないかってな。
だが、これが消えたことに気づいたとき、初めて終わったって分かった」
「うん」
神田「作られた俺が、これが無くなったことで回りと何ら変わらない人間になれた気がした」
「うん」
なんだか解放されたような、そんな顔をしていて。肩の荷が下りたのかな。ずっと、彼の肩に乗っかっていたすごく重たいものが。
「これからは、自由だよ。これからの道は、自分で決めていいんだよ」
神田「あぁ」
「一緒に、歩いていこうね」
神田「当たり前だ」
「ははっ、そうだね。うん、そうだ。ずっと……」
おじいちゃんおばあちゃんになるまで、ずっと。
神田「ここまで生き残れたんだ、そうそう死なない」
「ははっ、そうだね。じゃあ、時間はいっぱいあるね」
神田「あぁ」
彼の顔を見ると目がぱっちり合って、少しずつ近くなっていき唇が重なった。
優しい、優しい、口づけだった。
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ゆきな☆(プロフ) - ozだぁ〜さん» わぁ!嬉しいです!ありがとうございます! (2021年4月29日 12時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ozだぁ〜 - ヤバいです!感動だぁー!!神田ユウ様愛してますっっ!! (2021年4月29日 12時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 是非書いてほしいです!楽しみにしてます!! (2020年4月28日 19時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ヒナさん» コメントありがとうございます!本当に神田大好きなので出来たらもう1つ作品作りたいな〜なんて思ってます笑 (2020年4月25日 7時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 完結おめでとうございます!!神田の小説は少なくて…また、書いてくれると嬉しいです!! (2020年4月24日 21時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきな☆ | 作成日時:2020年4月1日 16時