episode.156 ページ4
◇貴方side
「お待たせしました」
赤井「そんなに待ってないさ。お疲れさま」
やっべぇイケメンにそんなこと言われて今日溜まってた疲れが遙か彼方に吹っ飛んでいったわ。
赤井「今日は肉じゃがだ」
「ありがとうございます！」
やったぁ私赤井さんの肉じゃが大好き！
赤井「明日、休み取れたぞ」
「え、ほんとですか！」
明日、私が休みって言ったら絶対休み取ってくるって言ってくれて。てことで約束していたデートです！
今から楽しみです！遠足前の小学生並に今日眠れないかもしれない。
そして輸血の準備してから行かなきゃいけないかも。
家に着いて美味しい肉じゃがを平らげお風呂に。
出たら赤井さんがお酒を準備してくれてたらしくて、テーブルにバーボンが置いてあった。
赤井「最近、２人では飲んでなかったからな」
「そうですね」
赤井さんが私の分までついでくれた。
やばいイケメンは何やっても様になるというか、絵になるというか、とにかくやばい。心のカメラ連写中だよ。
今日のことなどを話していると、お昼に会ったあの子達のことを思い出した。
まるで、あの世界にいた時の私みたいに見えた。
お母さんも難病にかかっててずっと入院してた。
たまたまお父さんとお母さんと先生で話してるのを聞いて、手術しないと治らないことを知った。
でも、それは成功率があまりにも低くて。
薬で寿命を伸ばすこともできるけど、長くは生きられないと言っていた。
それでもお母さんは、笑っていた。
毎日毎日時間があったらいつも病院に行ってはお母さんの病室に行って。
それでも彼女の、苦しそうな顔を見たことはなかった。
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年12月4日 19時
