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episode.123 ページ21
◇貴方side
こんなに早く帰ってきてくれて、
こんなに一緒にいてくれて、
でも、さ。なんで……？
あんなに否定したのに。
あんなに我儘言ったのに。
あんなに貴方から逃げたのに。
考えてると、膝に何かがのった。
「……え、赤井さんっ！？」
赤井「ダメか？」
私の膝の上に彼の頭があった。
「ダメじゃ……ないですけど……」
赤井「こんなにも、手の届くところに君がいるなんて、こんなに幸せなことは無い」
「……」
微笑んでこちらを見つめる彼。
彼の気持ちがすごく伝わってきて。
こんなに幸せになっていいのだろうか。
そんな資格が、私にはあるのだろうか。
「……ごめんなさい」
赤井「……何に対しての謝罪だ？」
「今まで、貴方から逃げてた。酷いことまで言っちゃった……」
赤井「なんだ、そんなことか」
「ｯ！？」
そんな、こと……！？
赤井「それは、君だけが悪いわけじゃない。そんな気持ちにさせたのは俺だ」
「いや、私です。悪いのは……」
赤井「相変わらず頑固だな、君は。なら、この過失は５０：５０だな」
「あ、」
口癖出ました。
赤井「これで解決だ。だから、そんな顔はしないでくれ。俺は、君の笑顔が好きなんだ。ずっと、笑っててくれ」
「……はいっ」
なぁんだ。言えばよかったんだ。
今までの心のつっかえがポロッと取れた気がする。
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年11月18日 11時
