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s o m e d a y ページ4






「大丈夫だった!?」





医師と看護師が去った後と同時に入れ替わるように入ってきた六つ子達


僕は返答に迷った

思えば左半身麻痺といってもまともに喋ることができないわけではなかった

ただしびれた感覚があるだけで



「おーい?大丈夫だったのー?」

赤いパーカーの少年が言う


「あ、あぁ
体は動かせないけど
割と大丈、ぶ」


目線を泳がせる


割とどころか全く大丈夫じゃない


「そっか…あーチョロ松、そろそろ時間」

「ほんとだ
じゃあ僕達帰りますね
十四松、お前は?」


緑のパーカーの少年は松野を見た

松野は窓の外をぼーっと見ていた



「ここに残る」

残らなくてもいいのに

正直言いたかったが松野の思いを優先的にすると言えなかった

むしろこのまま誰もいなくなったらそれなりに寂しい



松野、ありがとう

お前のおかげで少し気持ちを取り戻せそうだ




松野をのぞいた六つ子達が帰っていき、残った僕と松野


「やきう、できないの」


松野は泣きそうな声でいった

ずっと窓の外を見つめている松野


「ああ」



僕は詳細を伝えなかった
左半身麻痺のことも、

そして


、、、、
あのことも








「松野、きっと野球できる
いっぱいリハビリして頑張るよ、僕

だから待ってて、な?」



僕は嘘をついた

例えリハビリして麻痺を治せたとしても野球ができないということに



また、お腹がぐすぐすと突かれる感じがする

僕は右手をベッドの手すりにつけた



「!」



松野はそれに気づき支えようとしてくれる

「松野」

「なに!?」



どうしようか

言った方がいいのだろうか

いや、言わない方が松野のためなのだろうか



「ご、ごめん

水とって」



どうしても僕はそのことを告げなかった




そう、いつか告げよう

いつか





いつか、な

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o2闇松 - 泣けました!とても良い話でした。グスッ感動。 (2016年2月26日 19時) (レス) id: b5d90bf0f7 (このIDを非表示/違反報告)
▼鳴乃少年はバケツをかぶった(プロフ) - ココさん» うわー!!!!なんかあざーす!!!! (2016年2月1日 6時) (レス) id: ddb8517db1 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - うわーーーーーー!涙が止まんねーーー!感動した! (2016年1月31日 22時) (レス) id: 460fe7d851 (このIDを非表示/違反報告)
▼鳴乃少年はバケツをかぶった(プロフ) - 抹茶さん» な、泣かないでください(´;ω;`)ウッおおおおおあありがとうございますううう (2016年1月16日 14時) (レス) id: ddb8517db1 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - ヤバイ泣きますってか泣いた…良い話でした!十四松がぁぁあああぁぁぁ((ry次回の作品も楽しみにしています! (2016年1月15日 14時) (レス) id: e7d090236a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鳴乃 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a78fee6a561/  
作成日時:2016年1月3日 19時

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