【ＫＺ】壊れた時計は知っている

第二話 呼び名 ページ3

「立花さん、下の名前って何？」

小鳥遊君にそう聞かれたとき、私は思わず「は？」とまぬけな声を出してしまった。

そもそも、私に話しかけてくれたことにビックリ。

女子に囲まれ、質問攻めにされてたのに、わざわざ・・・・まあ、隣の席だから気を使ってくれてるんだと思う。

「彩、です・・・・」

私がそう言うと、小鳥遊君はニッコリ微笑んだ。

「じゃあ、これからは彩って呼ぶね。あ、彩は俺のこと碧斗って呼んでよ」

えぇー。
ここは、喜ぶべき？それとも？

「あ、うん。碧斗・・・・」

まあ、下の名前呼びっていうのは慣れていたんだよ？

でも、なんか、やっぱり毎回ドキドキしちゃう。

それに比べて碧斗は、なんだな慣れてそう。これって偏見かな。

それから数日。私の碧斗に対するイメージは大きく変わった。

何より碧斗、優しい！！

女子にも男子にも、天使のような心で接しているの！

だから、すんごくモテる。翼とか、悠飛と同じくらいに！！

凄いなぁ。

そういえば、今日はＫＺの会議があるんだっけ。

そして来週には、私の誕生日が待っているんだ。

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