解散 ページ14
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Aがハリーの前でヴォルデモートの名を口にした
という事実が、ハリーの心を何よりも落ち着かせた。
Aの薄桃に色付いた唇が微かに震えている。
ハリーは息を荒らげたままだったが、また椅子に座った。
その時初めて、再び手が痛んでいることに気づいた。
マートラップ液のボウルを割ったことを後悔した。
「ねえ……考えてみてね、いい？」
ハーマイオニーが静かに言った。
ハリーはなんと答えていいかが分からなかった。
爆発した怒りを放ったことを既に恥ずかしく思っていた。
ハリーは曖昧に頷き、目線を床に落とした。
「じゃ、私は寝室に行くわ」
ハーマイオニーが立ち上がった。
彼女ができるだけ普通の声で話そうと
努力しているのが明らかだった。
「あ…おやすみなさい」
ハリーはハーマイオニーの目が見れなかった。
彼女が寝室へ向かう後ろ姿を見るので精一杯だった。
すると隣でロンが動いた。
「行こうか？」
ロンは立ち上がり、ぎこちなくハリーを誘った。
ハリーは慌てて「うん…」と答えた。
「すぐ行くよ……これを片付けてから」
ハリーは床にちらばったボウルを指さした。
するとAがその手をさえぎった。
『いいわ、私が片付けておく。』
Aがそう言うと、ハリーの緑の瞳がAを捉えた。
その深い緑に、何を浮かべているのだろうか。
「ああ……そうかい？じゃあ、おやすみ」
「おやすみ、A」
ハリーとロンはゆっくり階段をのぼっていった。
Aは壊れた陶器の欠片に杖を向けた。
『レパロ、直せ』
欠片は飛び上がってくっつきあい、新品同様になった。
が、マートラップ液は覆水盆に返らずだった。
『(ねえリーマス…この提案は間違ってないかしら)』
なぜAもそこでリーマスを呼びたくなったのかは
よく分からなかった。無意識のうちに考えたのだ。
闇の魔術に対する防衛術の先生だったから彼ならば、
どうしただろうかと、そう思ったのかもしれない。
『正解なんて、分からないわ』
いつも聡明な優等生の言葉は、夜の空気に溶けた。
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Lia(プロフ) - これの続き見てみたいです！終わりって書いてあったのでまたリメイク版とか、書いて欲しいです！！！お願いします！！ (2022年9月22日 13時) (
レス) id: 2bd2067cf9 (このIDを非表示/違反報告)
どりー(プロフ) - 風子さん» 風子さんはじめまして！とても嬉しいコメントをありがとうございます。私もルーピン先生との絡みは楽しく書いているのでそう言っていただけると嬉しいです…！！わー！(T＿T)ちょうどお話の進め方が合ってるか不安だったんです…そのお言葉に救われます…！ (2021年8月18日 23時) (レス) id: 59d973ec31 (このIDを非表示/違反報告)
風子(プロフ) - 初めまして！コメントさせていただくのは初なのですが前から楽しくこちらの作品を拝見させていただいてました！久しぶりの更新とても嬉しいです。個人的にはルーピン先生との絡みがとっても好きで作者様のお話の進め方も大好きです！これからも応援してます！ (2021年8月18日 2時) (レス) id: a1e35f046d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どりー | 作成日時：2021年8月18日 1時
