【赤羽業】ウザさ９９％ Part４ (ページ20)

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「“ぬ”をつけるとサムライっぽい口調になると小耳に挟んだ。かっこよさそうだから試してみたぬ」

あっ、喋り方は変えないスタイルね。
そんな適当なことを教えたやつが1番悪いな。なんでも“ぬ”付ければいいって訳じゃないんだぞ。

関節をゴキゴキ鳴らしながら、彼は話し続ける。

「間違ってるならそれでもいいぬ。この場の全員殺してからぬを取れば恥にもならぬ」

『確かに！名案！』

「Aのそのノリはボケなのか本心なのかついていけない」

『ボケに決まってんだろボケ』

「今そんな余裕ないからボケるなら後にしてね」

やめてくれよカルマ。そんな言い方されたらボケた私がめっちゃ場違いで恥ずかしいやつじゃん。いや場違いなのかもしれないけどさ…だけどさ…。

「素手……それがあなた暗殺道具ですか」

「こう見えても需要があるぬ。身体検査に引っかからぬ利点は大きい。近づきざま頸椎をひとひねり。その気になれば頭蓋骨も握りつぶせるが…」

『握力えぐ強いぬね』

「Aうるさい」

「はい」

そろそろカルマから鉄拳飛んできそうなのでボケはここまでにしよう。黙ろうか私。

「だが面白いものでぬ、人殺しのための力を鍛えるほど……暗殺以外にも試してみたくなる。すなわち闘い。強い敵との殺し合いだ」

強い敵、というのは烏間先生や殺せんせーのことだろう。

おっさんは「だががっかりぬ」とまた変な喋り方で呟くとガラケーをパカリと開いた。

なぬ、こやつ仲間でも呼ぶつもりか…！！

「お目当てがこのザマでは試す気も失せた。雑魚ばかり1人でやるのも面倒だ。ボスと仲間呼んで皆殺しぬ」

そんなことさせてたまるかあ！…と声を出そうとした私よりも先に、ガラスが割れる音がこの場に響いた。

窓ガラスは割れ、携帯は砕けている。

カルマがそこにあった植木でぶち壊したからだ。

…え？カルマ？えっ？カルマが？？？

ついさっきまで横にいたはずのカルマは、おっさんの前に出ていた。