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修学旅行の時の班に分かれて、どこかの班が観光で気を引いてるうちにそこ以外の班が夜に行う暗殺の準備を進める。
淡々と計画通りに進めているうちに、空はじわじわと橙色に染まっていった。
「いやぁ、遊んだ遊んだ！おかげで真っ黒に焼けました」
「「「黒すぎだろ！！」」」
大体の準備が終わって集合場所に集まった私たち。
目や口がどこか分からなくなるくらいに真っ黒な殺せんせーにみんなからツッコミが飛ぶ。
「歯まで黒く焼けやがって…」
「もう表情が読み取れないよ」
木村とひなたちゃんがぼそりとそう呟く。
…ほんとに真っ黒。焦げてるって感じ。
「じゃ、殺せんせー。飯のあと暗殺なんで、まずはレストランに行きましょう」
我らがイケメン委員長の言葉に殺せんせーは楽しそうに返事をする。
…私たちが必死に暗殺の準備してるっていうのにこいつは！！
『満喫しすぎだろ…』
「あはは、でもこの後は暗殺だから」
·
「夕飯はこの貸し切り船上レストランで夜の海を堪能しながらゆっくり食べましょう」
ドリンクを持ってきた磯貝くんが、まるで本物の店員さんみたいに言う。ずるいな殺せんせー。私も磯貝くんに料理運んで来て欲しい。美味しい夜ご飯食べたい。
「…な、なるほどねぇ。まずはたっぷりと船に酔わせて戦力を削ごうというわけですか」
『そりゃあね、』
「これも暗殺の基本のひとつですから」
殺せんせーは私たちの言葉に「実に正しい」とグラス片手に返す。
「ですが、そう上手く行くでしょうか？暗殺を前に気合の乗った先生にとって船酔いなど恐れるに──…」
「「黒いわ！！」」
あまりの黒さにみんな耐え切れずにツッコミを入れてしまう。
だって黒いもんなこれ。炭レベルの黒さだもんな。ボケたい私もツッコミそうになったし。
「そんなに黒いですか？」
「表情どころか前も後ろも分かんないわ」
『日焼けでそんなに黒くなる？なんか気持ち悪いんだけど』
「Aさん！すぐそういうこと言わないでください！」
『えー』
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