LU4E - Last Song - t.f (ページ1)

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『今日の撮影は以上です！お疲れさまでした！』

俺、藤ヶ谷太輔はKis-My-Ft2というジャニーズグループで活動している。

メンバーや周りのスタッフにも恵まれ、充実した日々を送っている。

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「太輔、お疲れ！明日午後からだから覚えとけよ！」

「ありがと、渉」

横「どういたしまして～」

1番仲良しな渉。母的存在でグループ内のマネージャー的存在でもある。

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「お疲れ様～先帰るわ」

『お疲れ～』

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ひとりの時間を大切にしたいタイプの俺は
メンバーの中でも早めに帰る方。

周りにいるスタッフさん達にも挨拶して家に向かった。

今日は家の近くで撮影だったから、
珍しく歩いて行ったんだ。

そうして足を進めた。

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外に出ると雨が降っていた。

(( なんでだよ… ))

そう思いつつ、ビニール傘を持ってきていた俺はそれを開いて外に出た。

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少し歩くと、

近くの建物の屋根の下に雨に濡れて小刻みに震えている
女の人を見つけた。

そういうのを放っておけるタイプではない俺は
その女の元へと向かった。

「あの … 大丈夫ですか？」

女は茶髪に華奢な身体つきで、白の半袖ブラウスに
黒のタイトスカートでヒールを履いていた。

傘は持っていなかったから、雨宿りでもしていたのだろう。

その女は小刻みに震えながらも、顔を上げてこちらを見た。

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「えっ … 」

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俺は思わず息を呑んだ。

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「…太輔くん…??」

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「あなた…??」

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目の前にいたのは、

紛れもなく、

俺が何年間も思い続けた女だった。

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