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第十四夜 ページ18

「....ファデュイ?」

「おや?ファデュイを知らないかい?」



ファデュイ、氷の女帝が治めるスネージナヤの一大組織のこと




「もちろん知っている、私が聞きたいのはどうしてそのようなお方が私を助けてくれたかということだ」



私がそう尋ねると彼は白々しく腕を組み「うぅん...」と唸った






「興味かな」

「は?」




さすがに想像していなかった回答を得て間の抜けた声が漏れる



「だって君、神の目持ってるしモラ持ってないのに目利きはいいなんて人里慣れてないってことでしょ」





「ねぇ、仙人さん」





はぁ、まいった、ここまでバレてるなんて



「仙人と言っても大層なものじゃない」

「おや、否定しないのかい?」

「否定したところで事実は変わらない」




「話が早くて助かるね」とニコニコと愉快そうに彼は笑った




「興味....と言っても、私はきっとあなたを満足させるなにかを持っていない」

「大丈夫さ、それを決めるのは俺だ、君がつまらない奴だと分かったらそれで終わりだよ」



うん、なんというかなかなかに変人だなこの凡人


まるで私を消耗品のおもちゃのように扱う凡人に、自分も少しだけ興味が湧いたのは事実だ





「そう....それは別にいいのだけれど、鍾離の所へ連れて行ってくれたら...」

「あー!それなら大丈夫、先生の所へは元々連れていくために君に声をかけたんだから」




ん?


「さっき興味って...」

「興味というのはいくらでも湧いてくるものだろ?当初の目的に支障はないしちょっとだけ楽しませてよ」




本当にこの凡人は面白いな、璃月人とは違う魅力を持っている

馴れ馴れしく接してくるが決して弱みを握らせず、飄々としている掴みどころのない男




「それに君、強そうだし」


前言撤回、今度こそ意味のわからない発言を浴び、完全にこの凡人というものがわからなくなった



「それは関係あるの?」

「もちろんさ!!鍾離先生の所へ連れてったら俺とぜひ一戦交えてもらいたいね、どうかなお嬢さん」




スっと私の手を取り彼はそういった




「なるほど、君は随分と面白い凡人だね」

「ははっ、光栄だね」

「まあ先程のモラの件といい、鍾離の件といい、貸しを作ってしまうのはよくない、死なない程度ならその戦い受けよう」





そう言って笑うと今度こそ彼は少し興奮したように頬を紅潮させて笑った



「最高だね!!じゃあ、早速先生の所に行こうか」

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らっか(プロフ) - 白鷹。さん» うわーー!!ありがとうございます!!長々とくどい話もありましたが....次作もよろしくお願いします!! (2022年2月26日 13時) (レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
白鷹。(プロフ) - 完結おめでとうございます‼︎自分も色々考えてさせられて楽しかったです‼︎次回作も追わせて頂きます‼︎‼︎ (2022年2月26日 13時) (レス) @page36 id: aa069cf9f2 (このIDを非表示/違反報告)
らっか(プロフ) - はっかさん» あ"っ!!!!ありがとうございます...!!亀更新ですがどうぞよろしくお願いします!! (2022年2月7日 6時) (レス) id: 673fcfd1a8 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - めっっっっちゃ好きです、、!!更新応援してます!!! (2022年2月5日 10時) (レス) @page20 id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっか | 作成日時:2022年1月9日 16時

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