繋ぐ (ページ2)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:21,169 hit

1.気になる話ページ2

共演者A:「いやぁ～ちょっと怖かったなぁ」

「ふふふ」

持ち番組の収録が終わり、共演者の人たちと少しの雑談

今回は夏の風物詩、怪談をテーマにしての収録

我々はてんこ盛りの怪談ネタを聞いた後というわけで

共演者B:「ちょっと私今夜寝られるかなぁ」

A:「異世界に行くってやつ、あれ地味にゾクゾクしたわ」

共演者C:「総武線乗ったら行っちゃいますよ(笑)」

怪談話の一つに、夕方に千葉行の総武線に乗ると異世界に行っちゃうっていうのがあったんだよね

「俺、jr.の時総武線で帰ってたんですよ」

A:「えーっじゃあすでに行ったことことあるかもよ？」

「あはは」

C:「いやいやあんなの都市伝説ですって！」

A:「どぉ～かなー」

俺たちはしばらく怪談話で盛り上がった

.

.

異世界ねぇ

帰り道、マネージャーの車の中でぼんやりと怪談話の余韻に浸っていると

マ：「二宮さん…あの、相葉さんのこと何か聞いてます？」

いきなり現れたその名前に、少し驚く

「え？相葉さん？」

マ：「えぇ、」

「相葉さん…？」

何かって、なんだ？

いきなりの質問にすぐには答えられないでいると、マネージャーがトーンの落ちた声で話し始めた

マ：「斎藤が言ってたんですけど…」

斎藤は相葉くんのマネージャー

僕はマネの言葉に真剣に耳を傾ける

マ：「あの、なんか、急に身辺整理を始めたみたいで…」

「身辺整理？」

マ：「はい、相葉くんありとあらゆる物を誰かにあげたり処分しているみたいで」

「断捨離？別に普通なんじゃない？あの人が思い立ってやってるわけでしょ？」

マ：「でも、量が普通じゃないみたいなんですよ。斎藤が不意打ちに部屋に入ってしまった時、ほとんど物がなくて、生活するのに必要最低限の物しかなかったみたいなんです。すんごい大事にしてたサイン入りのグローブとかも手放したらしくて。」

「実家にあるんじゃない？」

マ：「どうだか…それに物だけじゃなくて、その時、財産の相続についての資料とかが沢山置いてあったみたいなんです。」

「それって…なんか…」

マ：「終活、みたいですよね…」

少しの沈黙がその場に流れた