24話 ページ26
「そちらは?」
「沖矢昴です。保護者ですね。小学生が一人など、ダメでしょう?」
保護者ぶりやがって。
「ふふ」
ヤエが笑った。
「あ、ごめんなさい。なんだかあなた、私の子供みたいで」
「子供?」
「……ええ。孤児院に入れてしまったんだけれど」
はぁ。そう。どうでもいい。
「名前は、"ひかり"って言うの」
「っ」
ドクン
ドクン
その名前に反応する、あたしの心臓。なぜ、その名に
聞き覚えが?
「……名字は」
「え?ああ、主人の性だから」
「参宮ひかり」
______ひかりー、おいでー。もぉ。可愛いわねぇ
「ヒカリ……ヒカリ……ヒカ、ひか……り……」
___ひかりね、お母様が大好きだよ!
_____私もよ!大好き、ひかり。
___ごめんなさい。
「ひかり。ひかり、ひかり、あたしは……」
ライが声を掛けてくる。
「大丈夫ですか?Aさん」
「……違う。Aじゃない」
「ひかりは、ひかりだ……」
あたしは参宮ひかり。
そう、ヤエの
子供。
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暁の雨 - Aliceさん» ありがとうございます! (2017年6月26日 18時) (レス) id: e8dddc3b1a (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 続編おめでとうございます (2017年6月24日 9時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
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