【名探偵コナン】冷たい時雨は暖かくなるか。 (ページ15)

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１３話ページ15

スバルは黙ったまま。

「そ。言えないわけでもあるの……か」

どうしてスバルは、こんなにライに似ているのだろう。

自分に関係するものは、必ず口を開かないし。喋らない。

ああやって、無言でいる。

＿＿＿俺は……ライではない。別の人物だ。

別。ね。
なら、スバルがライの可能性でもあるのね。

鎌掛けてみよう。

「……もういい、帰る。もう、わかったから。じゃあね」

と言って、ベッドからおりると、スバルが

「誰が＿＿＿帰って良いと言った」
などと言う。

「……スバル。貴方、本当にあたしの知人にそっくりだ」

「ほう。知人ですか。どのようなお方でしょう」

と言うスバルの言葉に、あたしは答える。

「怒るとき、首の動脈に力が入ってしまい、男の平均以上より、首が太くなるとか」

「………」

「それに、さっきの言葉。"ほう"って、知人もよく言うの」

「それは誰でも、言うでしょう」
「自分に都合の悪いとき、黙るとか」

また黙るスバル。
これで、確信よね。

「貴方、スバルじゃない＿＿＿ライでしょ」