検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:37,613 hit

10話 ページ12

「………」

今は、何時だろう。
汚い男に触られながら、そんな事を思った。

特に快楽とかは感じない。

と言うのも、スイッチをOFFにしているからだが。

それでも男は変に興奮して、止まらない。

いまごろ、シェリー達はあたしを捜しているのだろう。

……いや、どうでもよくて、放っているかもしれない。

あたしはどっちでもよいが。

「へへへ。そろそろ、俺の息子の相手をしてもらおうか」

「………」

アケミがこんな状況に置かれていたら、きっとライは助けていた。

なんか遺言でも遺しておきたかったな。

あー、シェリーにメールしようか。
ライが短髪になった。捜してくれって。

「………」

あたし、メールの打ち方知らないや。

またそんな呑気なことを考えながら、ゆっくりと目を閉じた。

もう、大丈夫。

これ以上あたしは傷付かない。

ライが生きているってだけで、心の傷口は塞がった。

____キャロル。

……ああ、

______俺がお前を護ろう。家族の代わりだ。今日から俺が、父親だ。

本当にあたしは……

___だから、助けてほしいときは、名前を呼べ。

ライを……

______助けに来てやる。

好きなんだ。
諦めきれないんだ。

本当に、本当に小さな声で。あたしにしか、聴こえない声で、

「……ライ」
彼の名前を呼んだ。

その時、

パアンッと音共に、男の手から血飛沫が出た。弾が発砲されたんだ。

何者かによって。

「うわああああああああ!?」

「……何が、起きてるの……」

男はあたしを置いて、死にたくないから去った。

あたしは


「……ライなの?」
あたししかいない、暗闇にそう言った。

すると、声が返ってきた。

「残念だが、俺はライではない」
「は?」

けれどそれは明らかに、ライの声だった。そして、また弾を発砲した。

あたしを捕らえていた、手錠を撃ったのだ。

手首を回したりして、言う。

「じゃあ、貴方は誰?その撃ち方は、ライのモノだと思ったんだけど」

「俺は……ライではない。別の人物だ」
「べつ……」

なんだっけ。

ジンが昔言ってた気がしたけど……。ライじゃなくて、別の人物関係。

ワスレタ。

「俺を捜せ」
「……どうして?」

「お前も俺に用があるだろう、だから俺を捜している。違うか?」

図星。

なら、見つけたら、ちゃんと理由を話してくれると?

「……わかった。捜す。そのときは、理由を教えてよね」



「ああ_____ありがとう」

11話→←9話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一、恋愛   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

暁の雨 - Aliceさん» ありがとうございます! (2017年6月26日 18時) (レス) id: e8dddc3b1a (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 続編おめでとうございます (2017年6月24日 9時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:暁の雨 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年5月8日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。