【stpr】Mafia Princess 【紫】

Episode１６【盗聴器】 ページ18

ボクがパーティーに戻って、少ししてから私も戻った




ーーーーー
ころんの姿を探すと、真ん中辺りにあるソファーに座っていた




『よいしょ…』




ころんの隣に座ると、耳元で小さく「何してたの？」と囁かれる




『ちょっとね…可愛い子居た？』




ころん「いや…さとみくんじゃないんだから、それに…」




グイッ




『…!⁉』




ころん「今はAが僕の妻でしょ…？」




腰を寄せられ、顔のすぐ横から声が聞こえる




『そうだった…』




ころんの手を自分の腰から外しながら言う




「少しは照れてよ」と言うころんを他所に、ジェルたちの様子を伺う




ジェルと莉犬は、一旦灰羽から離れたらしく2人でシャンパンを飲んでる




MYRのアイツは…まだボクからシャンパン貰ってないのね…




ころん「何見てるの？」




ころんの顎を持って、クイッとアイツの方を見させる




ころん「あ、アイツMYRのっ‼」




バシッ




『煩い馬鹿っ！バレたらどうするの馬鹿っ！』




私が持っていたクラッチバックの中からワイヤレスイヤホンを取り出していると、急に大声で言うもんだからヒヤヒヤした




思いっきり肘鉄しちゃったけど、大丈夫だよね…？




ころん「ごめん…って、2回も『馬鹿』って言った…⁉」




大丈夫だった、心配して損した…




『だから煩いって…これつけて静かにしてて』




そう言ってイヤホンの片方をころんの耳につける




ころん「…？何でイヤホン？」




『アイツ見てて…？』




私ところんの視線の先にいるアイツに、あのボクが近づく




そして自然とシャンパンを渡してくれた




偉いね…ちゃんと私の猫になってくれた…




私がイヤホンの電源を入れると声が聞こえて来る




ころん「…！これって…」




『盗聴器よ』




アイツの声も聞きたいけど、ころんの質問にも答えなきゃいけないから、またネイルを気にしながら答えた




『さっきの若いお手伝いさん私の猫、シャンパンの底に盗聴器をつけて、それをあの子に託したの…アイツが飲み干す前に良い事聞けると良いけど…』




ころん「何ですぐそんなに頭と体が回るの…？」




ころんが息を吐きながら言う




『将来ボスの妻になるんだから、これくらい当然でしょ？』




ころん「………分かんないじゃん…」




『……え？』




ころん「え？」




しばらく見つめ合っていると、イヤホンからアイツの声が聞こえてきた

Episode１７【考察】→←Episode１５ 【私の猫】

• 金　運: ★☆☆☆☆
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