ママが帰ってきた！？

No.18 ページ18

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ガチャっと扉が開くと



愛しい.....愛しい.....貴方






「.....ｯ、たい.....すけ、」







思わず呼んだ貴方の名前





だけど......




貴方の目は私を捉えてくれない









太輔には.........見えてない？








陽「ほら！パパ


ママほんとーにいるでしょ♪」





太「陽月.........やめろよ.....もう.....辞めてくれ」




陽「え！？


パパここだよ！ママここにいるよ？！


みえないの？」



私の足元に駆け寄って

ほらここ！って

一生懸命伝えようとする陽月







太「.....やめろ」




陽「パパここだって！」




太「.....やめろ」



虚ろに答える太輔



このままじゃ.....



「ひ、陽月.....もう辞めな？

パパにはママ見えてないみたい」





陽「ねぇ、どうしてみえないの！？


ほらママしゃべってるよ？」









太「いい加減にしろよｯ！」



響き渡る太輔の怒鳴り声





ど、どうしよ.....





太「なんなんだよ、そんなに俺のこと

困らせてーの？」




陽「.....ちがうもん.....ママいるんだもん.....」




今にも零れ落ちそうなほど

目に涙を溜めてる陽月






太「そんな子だと思わなかったわ.....



「辞めて、太輔、ダメ.....」



そんなに俺が嫌ならもう知らねーよ



「お願い.....それ以上言わないで.....」




だいたい.....お前なんて欲しかったわけじゃない



「やめてｯ太輔っっっ！！」




.....Aを俺から奪ったの.....お前だろ？」







.....太輔の言葉を止められない


.....私の声は届かない







陽「.....っ.....ぅ...ぅ.....ぅうわーーーん」




盛大に泣き声を上げた陽月を




冷たい目で見下ろす太輔









その目は


色を失ったような


見たことない悲しい目だった









私は




彼が壊れてしまう瞬間を見たの。

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