221話 私＝迷子製造機 ページ18
いや〜うっそだぁ、だって冨岡先生は大人だよ〜〜？？？
全くもう、私じゃないんだから、迷子になるなんてそんな......て、え？違うよね？(不安)
『冨岡先生......？？マジてすか？』
「....マジだな。見当たらない」
『ええ〜も〜錆兎たち見失っちゃったのか〜マジで！？！！？！(ヤケ)』
冨岡先生の背中からキョロキョロと辺りを見渡してみるも、確かに錆兎、真菰ちゃん、鱗滝さんの姿はなく。
うっそだろお前.......何？私が一緒だと誰でも迷子になれるよ☆的な？？？(キレ気味)
ちょっと今迷子とか求めてないよマジかよ、私は別に迷子製造機とかじゃないんだけどな！迷子は祭りでできた人生最大の黒歴史で充分だよ！！
＿＿＿＿冨岡先生と遊園地で二人きり、しかも私は先生におんぶされている。
ほんっとに、これが合法的な手段でのシチュエーションなら素直に喜べたんだけどね。(怒)
迷子になったというショックでなんか正気に戻った感じするわチクショウ。多分もう普通に歩けるわ今。
『また迷子とかやだ......ちょ、冨岡先生。下ろして良いんで手を繋がせてください』
「.......ん」
『無言で手出してくれるの好きだわぁ.......(呑気)』
いや、迷子になってる自覚はあるんだけどね。
ちょっと迷子になれてきたっていうのと、なんか........ほら、私はこのトキメキを大事にしていくって決めたから！だから、好きっていう気持ちは隠さないの！(えっ)
無言で手を差し出してくれた冨岡先生と手を繋ぎ、スマホで錆兎とのトーク画面を開く。
...........うわっ、
この１分間でメッセージ５０とか何事.........？(迷子)
「錆兎からメッセージ来てるか？」
『はい。え〜っと.......観覧車に行けるか？って聞かれてますね。総合すると』
ほぼ１秒に１個メッセージ来てるのすこすこ.....いや、錆兎文字打つの早すぎるでしょ？？
「大丈夫か？」
「今、二人ともどこにいるんだ？」
「観覧車がそこから見えるか？」
「行けるか？そこ」
「二人ともどこも怪我してないか？」
「泣いてないか？心配ないのか？というか見てるか？」
等々のメッセージがピロンピロン送られてくる辺り、錆兎は心配性を通り越してもう過保護。てか心配され過ぎて嬉しいと同時に複雑だわ。
『観覧車か.....じゃあ、あっちですね！』
「嗚呼。......................待て菅野、そっちは反対方向だ」
『えっ嘘！？(本当)』
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作者名：セブンス・エイカン x他1人 | 作成日時：2020年5月13日 20時
