【鬼滅の刃】偶然、または必然か・弍【ハンターハンター】

84話　涙 ページ48

善逸君との再会を果たし、他の合格者を待つこと数十分

玄弥君と、ポニーテールにした綺麗な女の子が山から降りてきた


その子と会うことはなかったが、無傷なのを見る限り私を除く受験者の中では一番強いのだろう

ちなみに言うと、私も無傷なので強い方なんだと思う


玄弥君には手を振って見たのだが、見事に無視された(悲しい)



「Aちゃん、さっきからずっと山の奥を見てるけど誰か待ってるの？｣

『うん、一緒に来た弟弟子がね...』

「えっ弟弟子？それ男じゃん？？Aちゃん俺というものがありながら浮気！？｣



色々と違うしそれは女が言うセリフだぞ善逸君

なにも言わずにポンと肩を叩くと「なんか言って！？｣と騒ぎ出す


少しうるさいぞ、音が聞こえないじゃないか

まあ私は善逸君のように耳が良いわけではないので大きな支障はないが



『...あ、来た』

「来たって...あっ｣



すぐさま善逸君の隣を離れ走り出す

藤の花のしたで、ヨロヨロとしながらも歩いてきている一人の影



『炭治郎！』

「っ、あ...A、A！！｣



離れたところから駆け寄ってくる炭治郎

私はその体を優しく抱き締める


彼の頭には布が巻いてあって、頭を怪我したことが一目瞭然だった



「A、A...！良かった、俺、良かった...｣

『うん、大丈夫、大丈夫だよ炭治郎

　 よく頑張ったね、偉いね強いね』

「う、ん...俺、頑張ったよ｣

『そうだね、炭治郎はすごい子だ』



私がここにいるのを確認するかのように何度も何度も名前を呼ばれる

頭を撫でれば、炭治郎は静かに涙を流した


きっと、不安だったんだろうな...安堵と寂しさの目をしてる


少しだけ迷ってから炭治郎の頭の傷に手を当て、能力を発動した


"癒しの光(カラーシアター)"


スルリとほどけた布は地面に落ち、傷はきれいに治っている



「あ、ありがとう...いつ見てもすごいな、Aの魔法は｣

『まあ、ね...他の人には秘密だよ？炭治郎』



そのまま炭治郎の体を持ち上げて元の場所に戻る



「お帰りなさいませ｣

「おめでとうございます、ご無事でなによりです｣



私と炭治郎が来たのを見て、話を始める白と黒の子供たち



「...｣

「死ぬわ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ、ここで生き残っても結局死ぬわ俺｣

「で？俺はこれからどうすりゃいい、刀は？｣

『落ち着きな善逸君、それから玄弥君も

　 炭治郎、下ろすよ』



今日、私と炭治郎は

最終選別を突破しました

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