Orange ball 3【青峰大輝】

６９話 ページ10

青峰「その前に飯食うぞ」



『あ、うん』









そういえば部活からすぐ帰って急いで支度したから


昼ご飯は食べていない









とことこと大輝の後をついていくと









青峰「入るぞ」



『え…？まさかここ…？』









　








なんで驚いたかというと



大輝が向かった先は



パンケーキが売りの



今話題のおしゃれなカフェだったから









　









店内には女性がやはり多い





中にはカップルもちらほら…









　









　









…カップル！？！？！？！？









　









待てよ…この状況で旗から見たら




私たちってカップルに見えてるのかな









　









青峰「…嫌だったか？」



『へっ？いや、全然！私は気にしないよ！！』



青峰「お前が前に、ここ行きてぇって言ってたから…」



『え…』









　









確か、帰り道にさつきとここのカフェのことで

盛り上がって、大輝はつまんなそうにしてた









そんな日常の会話の些細なことなのに


覚えててくれたんだ…









　









『大輝、ありがとう』


青峰「おう」









　




「お客様２名様ですね。こちらの席へどうぞ〜」









食べている人たちの横を通るたびに


ドキドキする









　







やっぱりカップルに見えるかな…？


うう〜なんか恥ずかしい！こそばゆい！









　



『あ、私これにしようかな』









メニューの最初にあるおすすめを指さす









『大輝は何に……』









と、前に座っている大輝を見ると


メニューとにらめっこしていた









ガタイの良い怖い面した大男が


こんな可愛らしいお店で


一生懸命メニューを眺めてる姿








めっちゃ可愛い……








　









ああ、もう




そんな姿でさえ愛おしく感じる





　









　









『好きだなぁ……』









　









　









　









！？









　









思わずこぼれてしまった言葉に



自分でも驚く









　









聞こえたのであろう大輝もこちらを見る









　






『ぱ、パンケーキ！ほんと私好きなんだよねぇ〜』



青峰「…そりゃ、よかったわ」









　









必死にごまかす








私何言ってんの！？









　









…でも、何でかわからないけど






どうしようもなく






伝えたくなってしまった






そんな自分がいた

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